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羊が6頭。

羊が6頭。

 

本気になった俺の負け。

木下、いいニットを買う。

イスラエルの洋服です。

ロンTを持っていないことに気付きました。

 

cantate

"British Leather Jacket"

¥440,000 (TAX IN)

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

今季、満を辞して登場した、cantateのレザージャケット。

紹介する間もなく既に一点のみ。

他店舗でも殆ど無くなってしまっていると聞きます。

 

 

レザーなんてまだ早い。

僕も何回か口にしたことがあります。高価なアイテムにおいては、

そうやって年齢のせいにして避けてきていたというのか。

 

どこのものを買うべきか。

これも正直、結構難しい。沢山持っていて、

自分でも良し悪しを判断できるクラスならまた話は別。

初めて買うとか、新品は初めて、とか。右も左も分からない。

 

とりあえず有名どころのジャケットを買っておけば良い。

それも正解でありながら、必ずしも良いとは言えないのでしょう。

 

僕自信今まで着てきたレザーと言っても、学生時代に頑張って買った古着のイッセイミヤケ。

重厚なものではなかったので、別にこれといって背伸びではなかった。

その後母から譲り受けて着ていましたが、どちらもシングル。

 

レザーといえばダブルが真っ先に浮かぶ。

やっぱりかっこいいな。

 

販売員目線でありながら、あくまで初心者目線でもある。

 

似合わないと思っていたレザー。着るとちょっとにやけてしまう。

 

でもかっこいい。着たいからこそ、

今一度先入観は捨てて、受け入れてみることにする。

 

 

シープスキンのダブルライダース。

フロントに施された3つのジップ配置が特徴的で、シンプルかつ品のある1着。

重厚で強面な印象のライダースジャケットですが、程よくマイルドな印象が漂います。

 

カラーはブラックながらも、ダークブラウン寄り。

ファスナーのテープ部分はベージュ、黒のテープが日焼けをした表現しているのも憎い。

ブラックなのにブラウンのように見えるのは、

まず初めにベージュのレザーを作って、ベジタブルタンニン鞣しという加工を施します。

その後黒の顔料を塗った最終形態がこの表情に。

着込んでいった後に生まれる下地とのコントラスト、ヴィンテージの風合いのように仕上がっていた数十年後が非常に楽しみです。

 

勿論男らしさはあるものの、特有のゴリッとした印象はあまり感じません。

店頭にかかっていてもいるだけでも、大抵は目を奪われる。

ぱっと見のインパクトだけではない、芯の強さを感じる、

どこか奥ゆかしさがある1着では無いでしょうか。

 

 

肉厚で、マットな光沢が特徴的な表情。

今まで見てきた中でも、ここまで肉厚なシープレザーは無く、

通常が1mm、今回使用されているレザーは1.6mm程になります。

 

そもそも羊を飼育する時点では、毛・乳・肉・革などの用途によって育てられています。

シープレザーは薄くて柔らかく、滑らかで美しい銀面(革の表)、スウェード面をしているので、

洋服の中でも小物であったりと多く使われています。

でも"薄い"。

 

だったらなぜ、このレザーはそこまで厚いのか、、松島さんに聞いたところ、

“肉食の地域で、肉のために育てられた羊だからここまで育つんだよ”

シュラスコ文化のあるメキシコで肉のために育てられた羊だ、と。

 

うーん、素人には難しい。笑

 

噛み砕いて説明してみます。

僕たちが見たことのある毛むくじゃらの羊は、品種改良された羊たち。

品種改良する理由としては、毛が抜けないよう、沢山毛が取れるようにする為。

要は、「毛が生え変わらない羊」です。

痩せこけることによって毛が細く繊細になり、それがsuper○○'sといった品質に繋がるんだけれど、

痩せこけてたら皮もブヨブヨ。毛が良くても皮は良くない。

美しい銀面・スウェード面では無くなってしまうわけですね。

 

そこで今回使用したレザーは、肉として食べる為育てられた羊。

肉として食べる為に飼育されている分、沢山食べて、ブクブクに太っていく。

その分ハリが生まれ、厚みも増すことでこの、ツルッとタフな雰囲気に。

 

しかも6頭分。

本来ならコストダウンの為にハギを入れて作るが、

cantateでは本当に良いものを、贅沢に。

 

袖後ろやセンターのハギも無くした美しい仕上がりです。

胸を張って言える、やばいレザージャケット。

 

 

ファスナーはイギリスのCLIX社のもの。

真っ黒だとギラギラしますが、ブラウン調のボディと高相性です。

 

真面目に、忠実に作ってはいるが、

ちょっと外した視点で遊び心のある仕上がりが、この雰囲気を生む。

 

初めての方にも、コレクターの方にも新しく映る。

 

てかファスナー、高そうだな、、。

 

 

裏地には、2021AWでもBellows Jacket等、

メイン素材として使われていたバックサテンギャバジンを使用。

見えないところだからこそ拘る、妥協を許さない仕上がりです。

 

175cm / 60kg

 

いつもcantateの洋服は46か48。レザーは44で着用しています。

これに関しては大きく着ても仕方ないので、ジャストで着用するのをお勧めします。

 

撮影後首周りが痛いほどに、レザーの洗礼を受けましたが、

油分も多く含んでおり、すぐに柔らかくなっていきます。

革靴、ブーツにおいても同じですが、自分だけの形。

他の誰が着ても馴染むことのない、自分のためだけの1着に。

 

体温やライフスタイルがダイレクトに反映される過程を踏み、出来上がる。

それがレザーの本命であり、自分で体感することによって皆、レザーにのめり込んでいく訳です。

 

松島さん曰く、はじめに霧吹きで水をかけてビッチャビチャにする。

乾く前くらいに着て動くことによってより風合いが増すと言います。

 

オイルを塗っただけでは良い風合いが生まれなかった。

バイク乗りのライダースが、あそこまでかっこいいのは何故か考えた時に、

雨に打たれているからこそなんじゃないか、とそこに行き着いたと言っていました。

 

 

襟の返し、裾のベルトパーツも使い込んでいくと跡がついていくので、

無理にボタンに留めたりせず、自然に育てていくと良いかもしれません。

 

レザーの入口にcantateのライダースジャケット。

ドメブラのレザージャケットとはいえ、

少し日常的に着易いようデザインされているとはいえ、

知り尽くした上で作られたこの1着は、レザーを深く知るきっかけになると思います。

 

まじでめちゃくちゃ良い。

 

CREDIT

cantate "Turtle Neck L/S Shirt" ¥25,300 (TAX IN)

cantate "Denim 1955 Trousers" ¥42,900 (TAX IN)

 

ゴリ押ししているタートルとの相性も抜群です。

開ける時はアウトで、締める時はタックインしてまとめてあげてください。

 

そういえば裾のベルトパーツは、

バイクのタンクとのジップの接触を避けるためのデザイン。

 

ピチッと留めてスラックスに上品に合わせてもいい。

デニムに無骨な合わせをしてもいい。

 

僕はネイビーのスラックスに合わせたい。

 

CREDIT

CLASS "CCCA14UNI A" ¥63,800 (TAX IN)

 

何か違う合わせもしたい方にはデニムベストなんか面白いですよ。

 

切りっぱなしのデニムベストなんてバイカーすぎるなんて思いましたが、

着てみるとすんなり。バッチバチにイケてる、、

 

レザーの袖もピタッとしている分アームホールに余白が生まれ、緩急のあるスタイリングに。

 

 

クオリティに対して考えると高くはない。でも安い買い物ではない。

買ったことがなければ、もはやその匙すらも測ることはできないかもしれない。

かっこいいと思うだけで手に取らなければ、良いのか悪いかも分かりません。

 

だからこそ一度、手に取ってみて欲しいです。

 

分からないなりに、自分で一から育てていく楽しさを知ることができる。

こうしたらかっこいい、ここにシワを入れたい、

だったらこうしようといった過程が、最も面白いはず。

雨に打たれることが最も育つということも一つ、着なければわかりません。

 

そんなレザーの醍醐味を教えてくれる、至高の一着。

早い、似合わないなんてどうでもいい。

 

ほら。自分のものにしたくなってきた。

  

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cliché 木下

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