内容をスキップ

共感するということ。

共感するということ。

 

買っておいてよかった。#1

買っておいてよかった。#2

僕、168cmです。

違和感の理由。

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

ここ最近衝動買いをしていない。

 

今までは衝動買いばかりで、それこそ、それが理由で金欠になっていたくらいだ。

本当に買いたいものが現れてしまった時に、身を擦り切らせる度合いが大きくなりすぎるので、最近はより考えるようになりました。

 

ちなみに販売員をやっている以上、買わなければいけないものも少なくはない。

まずは欲しいもの、欲を満たすための買い物。

店に立つ上では、基本的には売っているもの、売っていたものしか着ない。

限界もあるので、プライベートは少し個人的な私物が入ることはありますが、基本ベースは同じだと思っていい。

だからこそ、店には好きなものしかないというわけ。

全部が推し品番です。

 

次に、店にとってそのシーズン、俺はこれを売っていきたいんだ!

時にはそう決めて、個人オーダーした上で数を積むといったもの。

 

もう一つ、バイヤーとして沢山の展示会をまわっていると、このシーズンはこれが被っているな。

でも〇〇みたいなものがない、と、そうして別注で生み出したもの。

勿論僕らが欲しくて作っているだけなので、買う。

もはや買うことだって仕事、そんな風にも思っています。

 

 

先日雑誌の企画にて、"一生使いたいもの、今年買ってよかったもの"、というのがあった。

この企画でライターの方と質疑応答をしていて思ったんですが、洋服の買い方が前より慎重になっていたんですよね。

 

その時に紹介したアイテムは、雑誌が発売前なので一応伏せておきますが、、

僕もそろそろ30歳に近づいてきた。おっさんじゃんって言っていた年齢。

何事も慎重にいく必要がある。

 

洋服にしてみても、スウェットやシャツ、デニム、いわゆる"定番品"と言われるものに関しては、数年後も使えることを視野に。

口では言っているものの、前職までは今っぽいものに手を出したり、

あまり高いものは買わず、安価なもので済ましていた自分がいました。

結局、気分・劣化などの関係で着なくなるのはわかっているのに。

まあ、それはそれでよかったですけどね。笑

 

分かりやすく言うと、

転職してからの大きな変化だったんですが、定番品を殆ど買い直しました。

反対に、ここ最近衝動買いをしていない。

年齢と共に選美眼が養われ、物を選ぶハードルが上がったのだろうか。

 

前述に書いたようなマストな買い物。

衝動買いはしなくなったとはいっても、

例え、慎重に買うようになったと言っても、

思い返してみると、

最近買ったものに共通するキーワードは、

"共感したもの"、だった。

 

 

共感したもの。

ものというか、ブランドの在り方、

それを形成するデザイナーの方、ですかね。

 

どれも初めから好きだったわけではない。

けれども、長く付き合っていく中で自然と惹かれていったもの。

反対に引いてしまったものもあるだろうし、、

それ程に人のもたらす影響は大きい。

 

デザインが好き、それよりも先に人が立つ。

共感したと同時に、自ずと洋服がより良く見えてくる。

 

杉村が書いていたような、"違和感"に近い。

これはこうで、誰がどうしてなんのために。

そういうところが知りたいんです。

 

 

そんな今回ご紹介したいのは、コート。

気温が下がり始めたことで、店頭でも顕著に動き始めています。

 

僕らからの補足も含め、スタイリングと合わせてご紹介。

悩んでいる方の背中を押すことができれば嬉しく思います。

 

先に伝えておくと、

今日のブログは、写真と共に僕が勝手にぼやいて終わる。

 

cantate

"Pile Duffle Coat"

¥330,000 (TAX IN)

 

cantate "Mac Coat"

¥275,000 (TAX IN)

 

一度ご紹介したコートも含みますが、

衣替えも終わり、皆さんリアリティが増してきたと思います。

 

改めてオンタイムでじっくりと検討してみてください。

 

主な紹介は以前のブログにて。

そもそもあれほど書いてしまっては、逆に書くことがない。笑

 

このコートなんですが、かなり秀逸。

巷に溢れる一生物のコートなんて陳腐な言葉で片付けるのは、勿体無い。

間違いなく、後世に残されていくコートです。

 

ずっしりと重みのある本パイルメルトンを使用したコート2型。

元々の納期より少し遅れてしまったが、それも予想外の結果だったという。

 

生地を加工する段階で既に1ヶ月はかかるという大プロジェクト。

縮絨して起毛して、と同じ工程を気が遠くなる回数繰り返して完成する生地なのだ。

 

その年々の湿度、気温などで生地の風合いも少し変わるため、その分工程が嵩み結果2ヶ月の時間を要した。

そう聞くと、それだけでももう満足、買う材料として揃ってきてしまうが、驚くべきはこの着心地。

 

でも、重い。

 

ハンガーのまま持ったらもちろん重い。

片腕を通してもまだ、重い。

 

と、思いがち。

 

 

ちなみに重さは品質の証。

カシミアが軽い、軽いから良い!なんてことを言う人もいるが、

それは品質を露呈しているようなものだ。

軽いと言うことはそれほどに度目が甘い。

糸の使用量が少ないから、軽く安い、耐久性がないのだ。

 

脱線したが、

この本パイルにおいては、何社から出ているが、

軽いかもしくは、硬さと重さをダイレクトに感じてしまうだろう。

 

このコートは重い、けれど着てみると重くない。負荷を感じない。

 

縮絨された重みのある生地なので保温性は高いし、もちろん風も通さず快適な冬を提供してくれる。

それでいて、バキバキに固いわけでもなく、しなやかでもちもち、柔らかな自然な表情を生み出す本パイル。

 

着用した時の肩の曲線や腕のしなやかさに見惚れてしまう。

 

CREDIT

cantate "Crew Neck Sweater" ¥121,000 (TAX IN)

STUDIO NICHOLSON "PUCH" ¥53,900 (TAX IN)

 

CREDIT

CLASS "CCCA11UNI A" ¥82,500 (TAX IN)

RIER "WALKER GILET UTILITY CROP" ¥88,000 (TAX IN)

cantate "Denim Flare Trousers" ¥40,700 (TAX IN)

田中みな実 "Sincerely yours" ¥1,980 (TAX IN)

 

CREDIT

cantate "Real Baby Cashmere Granny Sweater" ¥275,000 (TAX IN)

cantate "Regular Chino Trousers" ¥42,900 (TAX IN)

 

CREDIT

cantate "Turtle Neck L/S Shirt" ¥25,300 (TAX IN)

cantate "The Shirt" ¥48,400 (TAX IN)

CLASS "CCCA15UNI B" ¥69,300 (TAX IN)

 

高いけどね。

高いけど、納得する材料は詰まり過ぎている。

理由すら、限界の打ち込み、度詰。

 

一度着て、体感してみてほしいコート。

 

PORTRAITE

“Ex Long Coat”

¥49,500 (TAX IN)

 

このコートは、ブログを書いている間にラス1になってしまいました。

 

元々黒もあったのですが、そちらは完売。

ラフさがありながら、クラシカルな雰囲気を失っていない、

そんな恒久さに惹かれる。

 

サイズはオーバーサイズ。

ベルトでウエストマークをしてみるのも乙でしょうか。

 

CREDIT

cantate "Fluffy Crew Neck Pullover" ¥45,100 (TAX IN)

cantate "Denim Flare Trousers" ¥49,500 (TAX IN)

 

今季仕入れたPORTRAITE。

これは大阪を拠点とするSilver and Goldのオリジナルブランドなのですが、

初めて見た時から気になっていたブランドでした。

 

ブランド側としてセレクトの方々と付き合いするのは初めてでしたが、その目線も新鮮。

ちゃんとお店に行ったことはなかったものの、蓋を開けてみて最も驚いたのは、感度の高さでした。

 

これなんかいいよな〜

今これ着たいんだよな〜

 

一年を通して、そう何回思わせてくれる人に出会えるのか。

直感的に思った時、いつもドンズバで当ててくるのが、Silver and Goldだったりする。

 

そのアンテナと、このPORTRAITEのフィックス感が面白く、

経験値からくるリアリティのある機能美を備えたコート。

 

他のモデルもありますが、全体的にアナログと表現できるような、

フィルム写真の奥の世界を浮かべるような、、

流行り廃りを感じないデザインかと思います。

 

買い足ししてもいいくらい。来年も着るっしょ。

 

is-ness 

“P COAT” 

¥82,500 (TAX IN)

 

2年前にも出ていたP COAT。

 

これはいいところを突かれた、そんな気分。

 

ずっと着たいと思っていたPコートですが、

サイズ感の面でなかなか手を出す気にはなれなかったというのか。

 

勿論大きいのが良い、と言う簡単な話はないにしろ、

程良くイージーでアクティブなデザインは、is-nessの得意分野です。

 

振り切った現代の良さと、古き良きエッセンス。

 

いくらかっこよくても、バッキバキに固いschottのやつを着たいとは思わないし、

柔らかいウール、肩の力を抜いて着られるデザイン、

ワンチャンこれでスケートもできるな、といった気の抜け方が良い。

 

2年前に出ていたコート。2年経っても頭に、気分もそのままに残っている。

 

時代の流れを取り込むというよりは、is-ness独特のノリ。

 

キシタさんという人を体現したようなis-nessではありますが、

裏原を生きた空気感を、今のムーブメントとして引き起こしてくれています。

 

丁度良い、調子が良い。

いつになっても、そう思わせてくれるコートになってくれるはずです。

 

CREDIT

cantate "Turtle Neck L/S Shirt" ¥25,300 (TAX IN)

stein "GRADATION MOHAIR CARDIGAN" ¥50,600 (TAX IN)

cantate "Regular Chino Trousers" ¥42,900 (TAX IN)

 

stein 

“MELTON DOUBLE BREASTED COAT” 

¥121,000 (TAX IN)

 

steinってコートが多い。

 

何品番あるんや、、みたいな感じでいつも悩まされています。

でも一型入れたい!で、このコートを仕入れました。

 

いつも問い合わせをもらうのは、ルックに使われているデザインの強いコート。

ありません、、と答えることばかりですが、

 

主張の強ではなく、主張の強弱の狭間になるのがこのコートかなと。

 

着方でこうなります、というのが一番早いですが、

表面のツルッとした毛羽のないウールの質感、光沢、独特の色味。

 

用尺が大きい分少し重いですが、その分鈍い動きがドレープとして強く現れる。

 

レディースの洋服やクラシックが根底にある洋服達なので、

今っぽく合わせようと思えば、それは容易と言えるが、

ブーツやシャツ、タートルネックといったシンプルなアイテムで綺麗に合わせたい。

 

 

そういえばですが、元々好きだったわけではない。

はじめにそう書いたのは、実はsteinのことだったりしています。

 

既にある方もいるかもしれませんが、先入観みたいなものがあったので、少し避けていたというか。

 

でも浅川さんという人と付き合っていくうちに、

 

「〜みたいなのがかっこよくて、めっちゃいいよね。」

 

こんな感じの会話をよくする。

ある人にとっては薄く感じる、でも全くそんなことはない。

 

なんとなく僕も感じている部分というか、、僕はその道において素人なので、

具体的には感じ取れない難しい領域ではあるが、

その歯痒さがコレクションに的確に表現されていて、見ているとすっきりする。

 

感じ方はそれぞれなので、この話題においては僕だけかもしれませんが、芸術作品を見る感覚に近い。

 

今は純粋にデザインが好きだし、steinが大好きです。

多くのものが混ざり合い、ややカオスな、ジャンルを問わない洋服たち。

 

CREDIT

cantate "The Band Collar Shirt" ¥48,400 (TAX IN)

cantate "Fluffy Pants" ¥45,100 (TAX IN)

STUDIO NICHOLSON "MILES" ¥26,400 (TAX IN)

 

CREDIT

cantate "Turtle Neck L/S Shirt" ¥25,300 (TAX IN)

stein "OVERSIZED WINDBREAKER JACKET" ¥68,200 (TAX IN)

CLASS "CCCA15UNI B" ¥69,300 (TAX IN)

 

結局は何に置き換えても同じだった。

洋服屋もどんな仕事も、プライベートも。

 

特にアパレルには、強くその影響が出てしまうと考えています。

こんなことを書いていたら離れてしまう人も、この人から買いたくないなんて逆効果もあるかもしれない。

でもまあ、フィーリングなので仕方ないです。。

 

そんなこんなで、なぜその店に通って来たかとか、

今一度考えてみたんですが、

僕は地元に服屋があって、その人たちが暖かく、色々と教えてくれた。

好みもあるかもしれないが、

その店の思想、理念に対し共感したから、というのが強い。

それは店全体でも、スタッフ一人の考え方一つとっても。

 

その人のスタイリングが好き。

店のセレクトが好き。

 

これも結局は"共感"に、他ならない。

 

共感したもの。

ものというか、ブランドの在り方、それを形成するデザイナーの方。

ヒト・コト・モノ。

それらを密に知ること、繋げることが出来て初めて、

僕らも自信を持って洋服を届けることができる。

 

そんな面倒なことを伝えたいから販売員をしていて、

それを知りたいから、わざわざ店頭に出向いてくれる人がいる。

 

そう考えていくと、

僕にとっての衝動買いは、

その人に惚れた証拠かもしれない。

 

cliché OFFICIAL INSTAGRAM.

  

cliché 木下 

ショッピングカート

お問い合わせありがとうございます。ご返信をお待ちください。 購読ありがとうございます ありがとうございます。利用可能になり次第ご連絡します。 これ以上追加できません 一点のみカートに追加できます カートに追加できるのは点だけです