スーツとコートのすゝめ。
こんにちは。
clichéの木下です。
毎週スーツを着るようになってから、
街中でも雑誌でも、SNSでもスーツばかりに目がいくようになりました。
もちろんまだまだ修行の身ですが、
毎週着るだけでもすこしずつ慣れてきたのか、
一年前は全然見慣れなかったスーツ姿も今は自分から見て違和感がない。
ネクタイを締めるのが上手くいくと、今日いい日だなって思うほど。
スーツ(=メンズドレス)は、カジュアルに比べてとてもできることが少ない。
スーツ上下、シャツ、ジレ、ネクタイ、
タイピンやチーフ、靴、少しのアクセサリー。
普段足し算ばかりな僕からしたら、武器を剥ぎ取られた気分。
洋服を纏ってレイヤードをかまし、
戦闘力を無理やり引き上げていた僕なんてものは、
もはや毛を刈られた、丸裸の羊なのだ。
そうしてシャツに気を配り、サイズを合わせて買い直し、
ネクタイを揃えて靴もゲット。
スーツは高価なので一気にたくさんは買えませんが、
冬用、夏用、通年とようやく形になりました。
おおよそ、土台は揃ったと思えば、
手持ちにはオーバーサイズのシャツばかりで、
ネックサイズが合ってなくて、シャツにゆとりができる。
つまりネクタイがひん曲がる。
ネクタイも数本しかなくて芸を出せない。
以前は気になっていなかったフランネルやコーデュロイ、
グレーのピンストライプスーツなど、どんどん買いたいリストが溜まっていく日々です。
サスペンダーもまだだな…あぁ、ホーズソックスも買い足さないと…。
いやまて、いつも癖ありのアウターばかり買ってしまう僕だぞ？
まずはアウターなんじゃないのか？
このように悩みだらけである。
普段スーツを着ない人にとって、まだまだ未知でしかないメンズドレスの世界。
アウター、バッグ、何を選べばええんや？
まず何から手に取っていいのかすら、わからないことだらけ。
そうそう、先日のサンプルセールでは、
来年成人を迎えるお客さまが、スーツを探しに来店してくれました。
当時の僕はスーツの”ス”の字もわからない人間だったので、羨ましい限り。
思うと、格好良くビシッと決めたかったな、、
なんで青山のスーツにサリバンのネクタイなんだ！
と後悔の念が溢れ出てきます。
そうして来年ついに30歳となる僕ですが、周りでは結婚式も増え始め、
”スーツを着なければいけない”シーンが必然と多くなってくるわけです。
避けては通れない、ちゃんと着れなきゃ恥ずかしい。
今まで何度かスーツもご紹介してきていますが、
今日はスーツに合わせるアウターにフォーカスを当てて。
毎週水曜日のスーツDAYに、アウターをプラス。
併せて、店頭にあるアウターを絡めてご紹介できればと思います。
合わせたわけではありませんが、
僕は数年前に。
杉村は去年頑張って購入したcantateのダッフルコート。
一張羅なので、そりゃ被りますわな。笑
少し前まではアウター無しでも出勤できましたが、
いよいよアウター・マフラー無しでは早朝を乗り切ることができなくなりました。
アウター選び。格式の高いパーティや結婚式になると、
チェスターコートなどが必要になっていますが、
スタイリングを楽しむという観点においては、cantateの本パイルが吉。
今回のコートは、ON/OFFの境目をうまく攻めた、絶妙なデザインになっています。
ダッフルは遊びが効いているので、、長い目で見た時に選びたいコートを改めて。
cantate
￥330,000 (TAX IN)
何度かご紹介したので一部割愛しますが、
本パイルはとにかく暖かく、持った時の重さに対して、
着用した時の肩の負担やストレスが限りなく少ない。
ダウンを着ているような感覚で、クラシックな雰囲気を纏える優れものです。
世の中には本パイルメルトンを使用しているコートは沢山ありますが、
これは基本に忠実、それでいて抜かりなく手間をかけた生地。
何も省くことなくじっくりと時間をかけ、
触り心地や暖かさ、目の詰まりなど、正真正銘一から作り上げたもの。
他と比べるとわかりますが、
表情や着用した時の柔らかいシワの入り方が全然違う。
長く着ていくにあたって妥協してはいけないコート選びを、
早送りで学んで選ばせてくれるような逸品になっていると思います。
今季のコートは身幅を大きく取り、程よくルーズに仕上げたフィット感。
レディースのコートを参考にしたかのようなサイズバランスで、
スタイルが悪く見えたり、着膨れやボリュームが出過ぎることもありません。
すでにジャケットを着て可動域は普段より無くなっているのだから、
内側に余裕がある点は本当に嬉しいポイント。
でもオーバーサイズのコートとなると話が変わってくるので、
ドレスとカジュアルを行き来することができるこのコートは、
本当に素晴らしいものだと感じさせられます。
CREDIT
cantate "Hard Twist Satin Suit" ￥363,000 (TAX IN)
cantate "B.D Collar Shirt" ￥41,800 (TAX IN)
コート以外は全て私物。
毎週水曜日をうまく利用して、撮り溜めたスタイリングです。
この日のネクタイとたまたま色を拾えた。
狙ったつもりはないですが、背景のカラーリングもリンク。
普段から色選びには気をつけてると思いますが、
スーツとなると余計、細かい部分が抜かりないほど格好良く見えます。
僕が格好良いかはさておき、、、格好良くなるために、
教えてもらったもの、先輩の着こなしで学んだものをフル活用です。
まずは素直に受け入れて全部やる。これ鉄則。
CREDIT
cantate "The Shiki Suit" ￥275,000 (TAX IN)
cantate "The Shirt (OFF WHITE)" ￥48,400 (TAX IN)
10eyevan "NO.3 III BR" ￥89,100 (TAX IN)
RIER "NATURAL FLEECE SCARF" ￥52,800 (TAX IN)
ネイビーのスーツにネイビーのネクタイ。
無駄なことはせずシンプルに着た日のスタイリングです。
いつもならネクタイを柄orレジメンタル、
シャツをB.Dにしたりしていますが、結婚式を意識。
流石に店頭に立っている時は浮いたというか、
2人ともスーツを着て、緊張させてしまっていたらすみません笑
コートはブラックにして全体を落ち着かせる。
マフラーはさりげなく目立ってくれるEBANE(茶)をチョイス。
こうしてネイビーのスーツを着るたびにいつも思います。
色のあるものや一癖あるスーツももちろんいいですが、
ネイビーのスーツが1番格好が良いなと。
まず1着目に、買うべきスーツです。
CREDIT
cantate "Fine Flannel Suit" ￥440,000 (TAX IN)
cantate "The Shirt (GREIGE)" ￥48,400 (TAX IN)
10eyevan "NO.1 III BR" ￥89,100 (TAX IN)
ROTOL "UTILITY ARM COVER" ￥15,400 (TAX IN)
僕とは対照的に、OLD ROSEのコートをシックにまとめた杉村。
今季購入したFine Flannelのスーツは、まさに今。
杉村はこればかり着ていますが、ついつい着てしまうのも頷ける、
ふんわりとした生地に、美しいドレープ。
季節感も覗くので、本パイルのコートとの馴染みが素晴らしいです。
ネイビーのネクタイばかりしているので、
僕が自分のお金で始めた購入した、
レジメンタルのネクタイを貸して、奥行きを持たせてスタイリング。
スーツ用で選ぶならBLACK一択だって？
おい、色男になりたくねぇのかよ？
なりたい男性諸君は、OLD ROSEです。
CREDIT
cantate "Fine Flannel Suit" ￥440,000 (TAX IN)
cantate "The Shirt (SAX)" ￥48,400 (TAX IN)
お次は同系色で落ち着かせて。
コートのボリュームに対して、
スラッと落ちるフレアのシルエットが美しいです。
ばちばちの安定、BLACK。
二次会無双な、OLD ROSE。
BLACKは言うまでもなく、組み合わせを考える必要もありませんが、
OLD ROSEも言うほど難しさはありません。
スーツのスタイリングに限定すれば、
よっぽど派手なスーツを着ない限りは相性抜群。
茶色だって、グリーンだって包み込んでくれる。
むしろモダンな雰囲気を醸し出すので、
足し算ができないスーツのスタイリングだからこそ生きてくる色と言えます。
見た目の話ばかりしていますが、内側の作りも極上です。
手まつり仕上げのアームホールの心地よさ、
時間をかけたことによって身体への負担をなくし、
重いはずの生地を、全くストレスのないものへと仕上げたコート。
この感動をぜひ感じてほしいので、一度手に取ってみてほしいものです。
本当はコート以外にもライトアウターとして紹介したいものや、
番外編としてダウンジャケットやフリースも準備していましたが、
予想以上に尺をとってしまったので、、手短にご紹介させてください！
レストランやイベント毎となると悩ましいスタイリングなので、
いちファッションとして、見てみてくださいね。
CREDIT
RIER "HALF ZIP FLEECE (XXXXL)" ￥176,000 (TAX IN)
ririのファスナーが醸し出すドレッシーな雰囲気が相性抜群なフリース。
ハーフジップのおかげで襟周りを遊ぶことができるので、
スーツの上から着用したスタイリングも楽しんでほしいところ。
OFFモードになればパンツをジーンズやチノパンに変えたり、
カジュアルダウンして使うと、よりこの洋服の汎用性の高さを実感していただます。
ちなみにスーツの上から着用する場合、
L、XLになると少々窮屈なので、、XXXXLがベストやで！
CREDIT
cantate "Harrington Jacket" ￥99,000 (TAX IN)
残りわずかなハリントンジャケットも、前者同様にファスナーが肝。
サイズ感も元々大きく作っていますが、
ボディバランスに対して袖が長すぎないように設定しているので、
腕周りのもたつきや、窮屈感がないのが魅力です。
コンパクトなライトアウターでありながら、
スーツと合わせた時のサイズバランスが考えれているなと、着るたびに思います。
身幅の広さ、裾リブのテンション、どれをとっても最適なジャケット。
CREDIT
is-ness "FUNCTIONAL DOWN JACKET is-ness×NANGA" ￥97,900 (TAX IN)
これは超がつくほど番外編かもしれませんが、
スーツとダウンってタウン感が出てくるので、これはこれでいいのかなと。
is-nessとスーツが結びつくことはこの先もなさそうですが、
NANGAとのコラボレーションによって、
クラシックなデザインになっていることが相性につながっています。
ターコイズは派手すぎかもしれませんが、
ブラック、この写真でも着用しているグリーンは、
落ち着いている分 馴染むし、むしろ良い。
今までは全くわからないから面倒で、突っぱねてきたスーツ。
嫌でも着る機会を無理やり作るために毎週水曜日に設けた、
スーツDAYも、今では楽しみに思うようになっています。
しかもたくさんの発見があるんです。
ネクタイの締め方をギュンギュンにして、
ノットを固くして立つようにするのは、
貧弱な体格を良く見せる、胸板を厚く見せるため、など。
スーツを着る日は朝起きて筋トレして、ムチッとさせたりもすると言います。
面倒でスチームばかり使っていたのに、
アイロンをかけることすらも楽しくなった。
その日はその日で、普段できないスタイリングを楽しみながら、
この洋服、こんな合わせ方もできるのか...
みたいなことを模索することもできちゃいます。
話が脱線し始めましたが、メンズドレスは超がつくほどに面倒です。
まだ階段を登り始めたばかりの僕なんかが一丁前に言うことはできませんが、
できることが少ないからこそ、楽しい。
できることが少ないからこそ、今まで以上に目利きが必要で、
良いものを選ばなければいずれ、粗が出てしまうんです。
まずはスーツ。
ネクタイやらシャツやら、他にもたくさん必要なものがありますが、
全てひっくるめて選ぶことができるcantateの本パイルコートは、
軽い気持ちで選んだとしても、日常と非日常を感じることができるはずです。
これまで培ったスタイリング力なんてものも全く参考になりませんが、
マサラタウンからスタートした気持ちになるのも、そう悪くはありませんよ。
僕はマサラタウンを飛び出してすぐ、
手持ち無沙汰で挑んでシゲルにぶっ飛ばされるくらいの場所にいますが、
面倒なことをすっ飛ばした最短距離で学ぶことができるのが、cantateの存在です。
カジュアルとドレスを行き来できる洋服なんてそうそうない。
でも、それを平然とやってのけるのが、このブランドの凄みです。
cliché 木下
