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Le Corbusier Jacket.

Le Corbusier Jacket.

 

これが本当のモダンアップデート。

MULTI PERSPECTIVE

cantate 24SS

スプリングコートの優秀さについて語る。

素直にイイねって感じられる隙間に、時折覗く裏テーマ。

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

ねえねえ、コルビュジェって知ってる?

 

名前くらいは聞いたことがあるけど、あまり知らない。

 

この人だよ、本当に知らないの?

 

あ〜、見たことある。

…てか、この人が着てるジャケット、超格好良くない!?

 

 

フランスの建築家、”ル・コルビュジェ”。

20世紀を代表する、近代建築理論家の巨匠と呼ばれた人物です。

 

僕はファッション関連のキーワードとして知っているくらいで、深い知識はありません。

ふと調べる時をいい機会にして、インテリアとかにはこれから先は力を入れていきたい、

そう思っては、洋服ばかりに目がいってしまって後回し。

 

並行して趣味として嗜んでいる方が羨ましい限りですが、

中途半端な知識をつけるのもあれなので、まだまだ洋服一直線のままになりそうです。

あと実は心の底から興味を持てていないというのも事実です。

 

冒頭に書いた会話の内容は、

過去古着屋に通っていた木下少年が実際に話した内容ですが、

結局人物よりも洋服に釘付け。

 

本当に失礼ですが、

木下少年にとって、このジャケットを着ている人物(コルビュジェ)は、

もはやただのおじさんでしかありませんでした。

 

だってそれほどまでにジャケットが魅力的だったから…。

 

cantate

“Le Corbusier Jacket”

¥748,000 (TAX IN)

 

フロントがダブル、ボタンにかぶるように縦に入った補強用のレザー、

フレンチワークを彷彿とさせる襟のフォルム。

ものによって異なりますが、チェックの裏地や襟だけウールに切り替えたデザイン。

 

これらがネットで調べると出てくる、

いわゆるなコルビュジェジャケットの特徴ですが、

モダンにアップデートしたcantateのコルビュジェジャケット 改。

 

レザーのアイテムを作り始めて4シーズン目になり、

カーコートのようにガバッと着用できる、

ライダースとはまた違ったアプローチになっています。

 

このジャケットは元々は官給品として、

フランスの企業や行政機関で使用されていたものというのがよく聞く話ですが、

フランス軍では、19世紀から20世紀にかけて使用されていたようで、

元はミリタリーなんだそうです。

 

デザインも年代によって少しずつ変化していったと言われており、

見るからにフォルムやデザインが強く、男らしい。

一気に興味をそそられるミリタリーというマジックワードを持ってしても、

実際に着るとなると、サイズ、自身の体型とのマッチングが思ったより難しいんです。

 

モノとして格好が良くとも、キャラ的にも現実味が湧きませんでしたが、

cantateのコルビュジェジャケットは、自然体で着ることができる、

美しいレザージャケットになっています。

 

(右: 着用前 / 左: 着用後) 

 

服に用いる革では最高級と言われている、ANNONEY(アノネイ)の革を使用。

今までの存在感があるレザーとは異なり、

より上品に、奥ゆかしい雰囲気を持ち合わせた表情をしています。

 

着ていくと柔らかく馴染んでいきますが、

実際に買って着ている松島さんのジャケットは、

たった2週間の着用で柔らかくなっていて、触ったみんなが驚くほどでした。

 

ちなみに杉村も購入しており、ウキウキと着用頻度高めですが、、

残念ながら全く及ばず。(頑張れ)

 

 

しなやかなのにハリがあって、高級感がある佇まいなのはもちろん魅力ですが、

袖に入った重めなシワ、変化前・後がわかる襟部分のコントラストなど、

純粋に変化した姿が格好良い。

 

傷がないレザーを用尺都合の接ぎを入れない、贅沢な仕様は無駄がなく、

揺れ動く生き生きとしたシルエットを生み出してくれます。

 

前述にあるようなコルビュジェジャケットのデザインはほとんど省きながらも、

縦のシャープなシルエットやフロントのダブル仕立てなど、

言われればわかる空気感を持ち合わせた、憎いアップデート具合。

 

ボタンホール裏をくり抜いて、留めやすいように配慮がされていたり、

裏地にはお馴染みのバックサテンギャバを採用している点など、

見えない部分にこだわる突き詰め方は、cantateの得意分野。

 

他にも裏ボタンに黒蝶貝を使用しているところなど、 

シンプルの中に見られる緻密な拘りに注目してみてください。

 

CREDIT

cantate "Chambray B.D Shirt" ¥52,800 (TAX IN)

cantate "Denim Flare Trousers" ¥40,700 (TAX IN)

CLASS "CCES03UNI A" ¥63,800 (TAX IN)

 

元々は僕も欲しかったレザーでしたが、

杉村がまさかの2シーズン連続で名を上げ、

1年未満でとんでもなく良いレザージャケットを2着ゲットしていきました。

 

格好が良い、格好が良いと毎日念仏のようにブツブツ。

帰り際に洋服を着始めたらずっと言っています。

 

そんな彼の最近のお気に入りは、シャンブレーシャツにジーンズ。

下手に柄とか色で着飾るよりも、むしろシンプルに。

 

ライダースジャケットはめちゃくちゃに存在感があるが、

このコルビュジェジャケットには勢いがなく、

むしろ静かに佇む、端正な顔立ちといったイメージ。

 

古着のコルビュジェジャケットがソース顔ならば、

このcantateのコルビュジェジャケットは塩顔イケメン。

 

 

 

CREDIT

BLESS "SMLXL Readymade" ¥130,900 (TAX IN)

cantate "Ribbon Belt" ¥48,400 (TAX IN)

 

この手のレザージャケットを見ると、

映画 "セブン"のブラッド・ピットが浮かぶので、作中のスタイルに習ってタイドアップで。

 

パンツにはBLESSの501、最後にキャップを被って、90年代を意識したスタイリングです。

 

 

 

実際に着てみてから感じたこのジャケットの魅力は、キャラがないことでした。

 

レザーのジャケットって、どれも印象が強い。

 

例えば、自分には合わないからという理由や、

育てるとはいえ、こんなの星一徹の養成ギプスやん、

とマイナスに感じてしまう面もあって遠ざけがちですが、

似合わない人はいないと感じるほどに自然な雰囲気で、着心地もいい。

 

肩の落ち方や袖のゆとり、しなやかで窮屈感のない着心地。

レザージャケットを手に取ってこなかった方にこそ、

生涯の相棒として選んで欲しい1着だと思います。

 

それに、よくよく考えたらシンプル、かつ機能的。

ここでいう機能的というのはポケットが多い、などのギミックではなく、

雨の日でも雪の日でも着られる、着ることによって育つメリットを持つ、

レザー特有の魅力や、裏地や袖口、パターン、ボタン裏のデザイン、

いや、ここでは設計と呼ぶべきかもしれませんが、、 

コルビュジェが提唱した、合理性を重視したモダニズム建築という美学に、

ある意味通ずる点があるようにも感じます。

 

もしかして、コルビュジェが着ていたジャケットモチーフが由来ではなくて、

彼の美学に則ってつけられた名前ってこと? 

いや、流石に考えすぎか。

 

大袈裟に、一生を添い遂げる家を選ぶような気持ちで選んでみてください。

必ず応えてくれると思います。

 

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cliché 木下

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