“良い”を、ちゃんと良いと言えるか
あった方がいいに決まってる。
ショーツが気になる季節。
夏の浮かれ方。
乾燥機に入れてしまった話。
こんばんは。cantáte 松島です。
Tシャツを乾燥機に入れてしまった話。覚えていますか?
あの極上のTシャツにプリントしました。
それだけで、なんだかちょっと欲しくなりませんか。

高校生の頃に憧れた言葉と、大人になってから支えになった言葉。
今回のTシャツには、その両方を載せました。
フロントプリントは、映画『Scarface』の中に登場する”The World Is Yours.“という言葉です。高校生の頃に何度も観た映画で、最高にイカしていたアル・パチーノと、透き通るくらい美しかったミシェル・ファイファーの姿は今でも鮮明に覚えています。
危うくて、下品で、欲望まみれなのに、どこか純粋さも感じさせる。あの映画は結局のところ、この一言に集約されている気がします。
“The World Is Yours.”


<cantáte>
"WORLD IS YOURS Tee (Cartoon Letter)"
COL : GRAY , WHITE
¥33,000 TAX IN
今回はその言葉を、どこか夢の国を思わせるようなフォントでプリントしました。
ただ、単純にポップな雰囲気を狙ったわけではありません。

右が新品、左が3ヶ月着用したもの。
プリントにはクラック加工を施しています。着込むことで少しずつひび割れ、時間とともに表情が変わっていく。新品の状態が完成形なのではなく、着る人の時間が加わることで少しずつ完成へ向かっていく。そんな変化も含めて、このTシャツの魅力だと思っています。

新品

3ヶ月着用。
そして背中には、ぼくが昔から大切にしている北大路魯山人の言葉を載せました。
「私は人間の皆が美しいことを好み、良い物を良いとわかり、本当の道を歩くことが本当だとわかり、仮りにも邪欲の道に陥ることのないよう力を尽したい。」

イラストレーター そで山かほ子 大先生に描いてもらいました。
勝手に最後にmy powerと書き足されているw
ぼくはこの言葉が昔から好きです。
たぶん、自分の根本にかなり近いところにある。
ぼくはものを作る人です。
だからこそ、変なものを買ってほしくないし、失敗してほしくない。
もちろん服は嗜好品だから、絶対の正解なんてありません。好き嫌いもあるし、その人の価値観もある。
それでも少なくとも、自分が誠実だと思えないものを誰かに勧めることはしたくない。
生地のことも、縫製のことも、価格のことも、できる限り正直に伝えたいし、作る以上は自分自身が納得できるものを世の中に出したい。
むしろ失敗しないためにcantáteを選んでほしい。
それくらいの気持ちで毎シーズン服を作っています。
だからこの魯山人の言葉は、単なる好きな言葉というより、自分がものを作る上での指針に近いのかもしれません。
良いものを、ちゃんと良いと言えるか。
本当の道を、ちゃんと歩けるか。
服の話をしているようでいて、実は生き方の話なのかもしれません。

サイズはあえて50サイズのみ。
大きい、小さいという話ではなく、このプリントの見え方や空気感、少し肩の力が抜けた雰囲気を考えた時に、このサイズが一番自然だったからです。
カラーはGRAYとWHITEの2色展開。

こちらは新品ですが、クラックが強めに出ている個体。
個体差はありますが、着込んでいくうちに身体の動きに合わせてプリントが引っ張られ、少しずつヴィンテージのようなひび割れが生まれてきます。
ぼくはむしろそこからが本番だと思っています。
綺麗なプリントよりも、少し崩れたプリントの方が格好が良い。
昔好きだった映画も、ずっと大事にしている言葉も、歳を重ねると少しずつ意味が変わっていきます。
でも、変わったあとにも残っているものこそ、本当に好きなものなんじゃないでしょうか。
高校生の頃に憧れた”The World Is Yours.“と、大人になってから支えになった魯山人の言葉。
一見するとまったく違うものですが、不思議とぼくの中では同じ場所にあります。
欲望のままに生きることと、誠実に生きること。
その間を行ったり来たりしながら、結局は自分なりの「本当の道」を探しているだけなのかもしれません。
6月6日12時より店頭で発売します。
オンラインストアでの販売は、在庫がある場合に限り6月7日19時からを予定しています。
cantáte 松島 紳