英国の狩猟クラブのメンバーが好んで着ていたガンクラブチェックを、ベージュをベースに、ブラウン、ネイビーの3色で表現し、さらにイエローのオーバーペーンを加えるといったcantateらしい色合いで完成。

シンプルな佇まいと使い勝手の良さが好まれて定番となったバルマカーンコートに採用しました。

素材には、経糸・緯糸ともに原料も紡績もヨーロッパのリネンを使用。他のものに比べ、糸面がキレイで織りやすいリネン糸を、経糸2本、緯糸2本の順に浮いている綾織りで仕上げています。通常リネンは単糸×単糸が多いのですが、今回は一手間加え、経糸を双糸にすることによって高密度に織り上げています。そのため一般的なリネンより生地がダレにくく、綾目がキレイに見えるとともに、鋭角なシワが入りにくく、シワの回復が良くなっているのも特徴です。

そして最終工程においてはシルケット加工を施し、さらに尾州産地特有の強い押さえをかけることによって、上品でシルキーな光沢と発色の良さ、膨らみを感じさせる風合いを与えています。

シルエットは、ややゆったり。背中には先シーズンのコート同様、ドレープが出るようタックを取ることで後ろ姿もエレガントに見せ、ボタン付きのバックベルトを高めに配して、脚を長く見せる効果も加えています。両玉縁の比翼仕立て、袖裏のシルクとリネンのシアサッカー地使いなど、他に類を見ない作りにもご注目ください。