初めてのレザーはcantateでした。
こんにちは。
clichéの杉村です。
題名の通り、初めてのライダースジャケットを購入し、
届いてから毎日をノリノリで過ごしています。
レザー自体は初めてではありませんが、
steinのcliché別注の赤レザー、
古着のレザージャケットとまた別物。
この価格帯で、バチバチフィット感のクラシックなライダースジャケットは初ということです。
品質から全てにおいてクオリティで横並びになることがない。
"人生"を視野に入れて購入した、
cantate 23AWの"British Leather Jacket"。
cantate
"British Leather Jacket" (右: BORDEAUX)
¥660,000 (TAX IN)
"〔Exclusive〕British Leather Jacket / SIZE: 0" (左: MID NIGHT)
¥660,000 (TAX IN)
人生最高額の服です。
今までもcantateのスカジャン・ダッフルコートが33万円と考えられなかったけれど、
余裕で一気に倍の金額を更新。
金額を計算する時、頭の中の電卓が爆発しましたよ。。
納豆1パック買うのにもスーパーを回って、
数十円の差を巡って比べているというのに、
服ってやつは、本当に闇です。
レザーはずっと欲しくて、買うタイミングを探り続けていたもの。
ようやく購入に踏み切りました。
背中を押してくれたのは、cantateであることと、革の値段の高騰。
レザージャケットを買うならcantate、これは決めていたことです。
間近で作りの良さを目の当たりにしていることも要因で、
他のところでは使うことが出来ないレベルの革がジャケットになり、目の前にある。
この事実が、誰も見たことのない禁断の何かを見たような感覚にさせ、
気持ちを非常に高揚させてくれたのです。
おさらいとして、以前の革はメキシカンシープレザーで、
茶芯が見えるモダンな雰囲気が非常に格好が良い。
次作は、極上スウェードを裏返し。
靴や服になった時の裏側は見たことがないからこそ、そそる。
極上スウェードとは印象が変わり、とてもワイルドな表情と鮮やかなカラー。
今回はフレンチカーフレザーに変わり、
弾力の強い表情に加えて、みずみずしい質感まで感じられます。
定番の型を多く作らずに、
新しい目線で常に最高値を更新していくブランドなので、
一度逃したら、もうそのシーズンの服は一生手に入らないかもしれない。
漢汁を微塵も感じない顔面のヒョロ坊主ですが、
食肉用として育てられたフランスの仔牛から採取したレザー。
丁寧に鞣された結果プリプリとしてツヤのある表情。
自分にはコレが合っている。
そう感じ、直感で決めました。
続く革の値段の上昇。
23SSのシングルライダースと価格は同じですが、(これは松島さんの優しさだそう)
同じくcantateのTraveler BagやRibbon Beltなど、
革製品を見ていると、内心ビビります。
この先今のようには買えなくなるんじゃないか、もう今しかない...。
自分に言い聞かせました。
先回しにしていたらまず手に入らないし、出費も増えるだけ。
良いことなんてないのだ。
購入してから1ヶ月半ほど経つ、私物です。
初めの内こそ、馴染ませるために意識的に着るようにしていましたが、
少しずつ柔らかくなってきたことで、
羽織って出かける回数が自然と増えていました。
まだまだヒヨッコの2ヶ月目ですが、
買って初日でも、
レザーの洗礼といわれる腕が上がらないなど動きの面のストレスはありませんでした。
むっちむちのレザーだからこそなしえる技。チートですよ。
ですが、さらに革を馴染ませるためにやったことは、
暇さえあれば腕組み、肘を曲げ伸ばししてマッスルポーズ。(誰が見たいねん!)
それと最近、松島さんより伝わる秘伝の儀式、
家でシャワーにも当てました。
初めて聞いた時は、60万のレザーにシャワーだと...!?
と思いましたが、みんなやっている?通過儀礼だと知り、
松島さんの説明を受けてから、安心して実行しました。
以下説明文の引用になりますが、
シャワーをかけると、染料、オイルなどが流れて、
色が薄くなったりお風呂場が汚れたりすることもあるので、
あくまで自己責任でお願いします。
"ライダースのレザーの種類にもよりますが、
40度前後のお湯を張る温度のシャワーでハンガーにかけたまま満遍なく濡らして、
8割ほど乾いたら着てみて肘や裾、襟周りなどの伸びて欲しい箇所を着たまま伸ばします。
伸ばすというより癖つけする感覚でしょうか。
どんなレザーも必ず伸びます。
よく、着やすくなったと言いますが、あれはレザーが柔らかくなってることもありますが
主に伸びて欲しいところが伸びていることが一因です。
cantateのレザーは一般的なものよりも厚手のものを使用しているのは、上記の理由になります。
厚い物は伸びて薄くなりますが、薄手のものは、破れるためです。
脱線しましたが、癖つけしたあとはハンガーで陰干し乾燥してください。
きっと、一ヶ月以上着た馴染み方になってると思いますので、すぐ着ていただけますよ。
もう一つメリットがありまして、レザーの質感がパリッとすることでしょうか。
ぼくたち人間もお風呂上がりに化粧水などケアを怠るとパリッとつったような質感になりますが、
レザーも同じで、そのパリッとした質感がレザーにとってはいい質感になります。"
まったく同じ方法を実践したところ、
肩がすんなり通りやすくなり、肘の曲げ伸ばしが楽に、
身幅の余裕が少しだけ増したかのように変化しました。
シャワーで濡らす前と比べても、
着やすさが格段に違っています。
正直木下からゴリ押しされるまでは、
シャワーをかけるのはもっと先にするつもりでした。
でも悪いことなんてないし、早くしろよw
と後押しされ、踏み切ってみたらもう薔薇色の景色です。
(左: 新品 / 右: 私物)
(上: 新品 / 下: 私物)
新品と比較すると、質感の差も分かります。
肘や肩にシワがよって柔らかい見た目になっていますが、
表面の引き締まった表情は変わっていません。
欲しい部分にだけ、余裕が生まれています。
裏地のバックサテンギャバは、
ジャケットなどの表面として使用していた素材。
こちらも滑らかさが増した感覚で、
着脱もよりスムーズになりました。
この写真のブツ撮り中は1人だったので、
「うわっ、格好良さエグっ。」
とか
「そんな感じになるんですねぇ。」
とか、ムツゴロウばりの独り言を言ってました。
これウチの子なんですよ!って、
飼い犬みたいにみんなに自慢したい。本当に。
CREDIT
cantate "Crew-Neck Sweater" ¥93,500 (TAX IN)
cantate "Denim Flare Trousers" ¥49,500 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Waxy Kansas" ¥275,000 (TAX IN)
レザーを着る時は、下はジーンズにRiosのブーツ、
インナーはタイト目のセーターが多いです。
最近は寒いので、上からモヘヤカーディガンを羽織っています。
レザーの力強い質感と、カシミヤの柔らかい質感。
お互いを引き立て合うような組み合わせで、
初レザーを手に入れたら必ずと決めていたスタイリングです。
待ち望んでいた、贅沢な冬。
そして、BORDEAUXの色味が何度見てもすごく好きで、
少しBROWN味のある華美過ぎない色味が本当に洒落ています。
キザな雰囲気にならないことで、
色の合わせ方や小物の強弱の付け方も容易に想像出来るというもの。
初めてのレザーは、やはりタイトフィットでベーシックな色。
そう考えていたので、もう一色のMID NIGHTとも悩みましたが、
BORDEAUXは枠からはみ出さない、けどキャラクターのある絶妙なカラーなのでOKでしょ、
と、相談して最後は決めました。
清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったレザーでしたが、
サイズ44を着ていると、サイズ0の魅力をより強く感じます。
パーカーを着込みたい時がありますし、
やはり大きいは正義なのか?と別の魅力を考えます。
2着目を買うと126万円か...。
松島さん、ぼくにボーナスありますか・・・?
(木下私物)
CREDIT
cantate "Turtle Neck L/S Shirt" ¥27,500 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Waxy Kansas" ¥275,000 (TAX IN)
木下も私物のライダースをスタイリング。
綺麗な面構えのストライプのスラックスに、
僕からRiosを剥ぎ取ってブーツイン。
レザージャケットを着る時は、Riosが履きたくなるのです。
かれこれ1年近くレザーを着ている、革の先輩。
"フロントストラップが垂れてくるのが、格好良いから!"と、
言われたことがありました。
当時の僕には理解出来ませんでしたが、今なら分かる。
よだれが出るくらい、とても格好が良い。
女性の後れ毛と、フロントストラップはこれくらい垂れてないと。
ちなみに、少し天気が曇っているように見えますが、
撮影した日の朝はパラパラと雨が降っていました。
"レザーというものは不思議なもので、雨風にさらされて初めて格好良くなります。
街着のライダースと本物のライダーが着たライダースだと風格が違うんです。
でも、バイクを乗らない人でも格好良くする方法が雨の日でも着る、シャワーで馴染ませるでしょうか。"
これも松島さんから教わったことで、
普段であれば、朝から雨で萎えているところ、
レザージャケットをゲットした僕には、むしろチャンス。
傘も持たずにレザーだけ羽織って、
意気揚々と家を飛び出してきました。
バイクに乗らない僕でも、
本物のエイジングに近づく正規ルートがあるなんて、最高です。
雪に降られるのもアリなのかな。
レザーの購入欲を爆発させた最後の一手は、
1番身近で着ている木下、松島さんの影響が大きいです。
エイジングした圧倒的に存在感のあるレザーを各々が着ているのを横目に、
店頭ですれ違う度にチラ見したり、
脱いで吊るしてあるのをコッソリ見たり、本当に目に毒。
駅の改札でイチャついているカップルくらい目のやり場に困るので、
10eyevanのサングラスも買っておいて本当に良かったと思う。
まずは店頭で、一度見ていただけると嬉しいです。
そして今、先輩たちのエイジングを追いかけて、
自分の前にも険しいレザーの道が開かれました。
レザーに歴史あり。
レザーを買った人だけに見える景色、選べる道があります。
これからずっと長く、
雨の日も風の日も着ていくことを考えるだけでもう、
幸せなため息が止まりません。
cliché 杉村