とりあえず着てみなよ。
大学時代嫌いだった”アイツ”は、
いつのまにか親友の”アイツ”になっていた。
アイツは、僕にない趣味を沢山持っていた。
ギャンブルにゲームと、一見チャラくてウザそうな奴だが、
オタクの一面を持ち合わせていたのだ。
学生になってからはバンドと洋服に没頭し、
拒絶してきた趣味ばかりでしたが、心の奥底では興味があったコト。
ワードセンスも自分と違って面白く、
純粋に楽しくてそのまま一緒に没頭した。
マイナスからのスタートは、時に莫大な影響力を持ちます。
そんな風に何か一つでも刺さるポイントがあれば、
些細なものだとしても、見つけてしまったら最後。心を鷲掴みにして離さない。
数日前にも洋服でも経験したんですが、アレはたまらなく気持ちがいい。
僕の場合マイナスからではありませんでしたが、
第一印象とは全く別の顔を見せ、物欲ボルテージが溢れてしまったのです。
出会うことに恐れず、興味に忠実に、、まだまだ知らないことはたくさんある。
コミュニケーションを恐れていたら友人もできない、
彼女もできない。価値観も変わらない。
有り触れた自分のままなんて、そんなつまらない生き方はしたくありません。
こんにちは。
clichéの木下です。
見たことないものへの挑戦や苦手意識のあったものへの挑戦は、
視野が広がる。
今までの自分への価値観すらも覆され、
混ざり合った混沌とした姿から抗い、乗りこなした時に初めて自身のものになる。
人間に与えられた"気づく"という平等な権利を生かしてほしい、
今回のCLASS。
可視化できない形状への挑戦や、
無意味なもの⇔意味のあるもの、両性具有など、
交わることのないもの同士をぶつけることにより、
また新たなものへと生まれ変わって杞憂なものとなる。
-CLASS- "OUT OF METRICS"
いつも展示会では目新しいワードが飛び交い、覚えるのに必死な僕。
それこそ不可解な洋服がたくさんあるので聞きますが、
決まって、気軽に着てみたら良いんですよ。
と、優しく包み込むかのように言われるので、
むしろ届いてからの楽しみとして残すようにしている。
パッキンを開けてすぐに、
新たな気づきという楽しみを発見するために鏡との睨めっこが始まる。
そんな先日届いたCLASSのベストとシャツには、ジップが沢山。
クローゼットに納められる幸せな人は圧倒的少数。
アッと言わされる発見が潜む洋服。
候補にすら入っていなかったのに、
いつのまにかお持ち帰りしているかもしれませんよ。
どう着る?僕ならこうっす。
え、この着方格好良くない、、?
あーやばい。こりゃあ買ってしまうで。
CLASS
¥196,900 (TAX IN)
CLASS
¥107,800 (TAX IN)
じっくりとスタイリングを組むまでは完成せず、考えた結果答えが出る。
買った時ですら答えは出ていないかもしれませんが、
その過程すら楽しく、家に帰ってもう一回、
セルフファッションショーを開くことなんて何回あっただろうか。
ルールなんてものはなく、純粋に面白いとか、日常を豊かにするツール。
アパレルの世界に入る前の高校生時代、
誰に向けているのか?そんなよく分からない服装をして、
“ただ洋服を好きに着る”ということを楽しんでいたことを思い出します。
知識なんて皆無、それこそ子供心で積み木を組み立てるだけかのように、
パンツにパンツを重ね、レギンスやリメイクした服を着てSNSにアップする。
自己顕示欲に塗れていた、黒歴史。
、、ある程度大人になった今、
clichéという世界の中で表現するなら、いわば”素人の自分”。
そしてそこには、CLASSが不可欠な存在となっていました。
誰もしなさそうなレイヤードをして遊んでいる僕ですが、
たまにはね、他人の意見を聞きたくなることだってありますよ。
杉村にこれってどう?と聞くといつも、
基準がないから分からないです、、と言われますが、最後に、
「でもスタイリングとして格好が良いし、
自分でいいって思えたらよくないスカ?僕はしないですけど、、笑」
って着地します。
僕「ま、そうだよね〜」
というわけで、まずは頭を空っぽにして一度着てみることをお勧めします。
正解は、あなたの中とclichéに必ずあります。
ダウンを入れ、ふっくらとしたシャツジャケット。
ボディにはDORMEUIL社のリップストップウールを使用しています。
ボリューム感のあるシンプルなシャツでありながら、
袖から裾までダブルジップを施しているのが特徴的。
シルエットに変化をつけられる、
買って1年くらいは、買ったばかりの気持ちで楽しめそう確定なデザイン。
開けずに着るだけでもアイテムとして格好がいいので、
ベンチレーションとして捉えるだけでもいいと思います。
とりあえず着てみることにします。
全部留めるとコンパクト。
見た目は中綿の入ったシンプルなシャツ?
次はジップを開けてみましょうか。
ボリュームが出てきた。
純粋に、このフォルム自体が格好良いな。
インナーに分厚いものを着ている時こそジップを開ければ、
レイヤードできないものはない。
こう見えて、下にモヘヤカーディガンを着てるんだぜ?
袖を出してみましたが、特に理由はありません。
ボタンをずらしてもいい。
他人の意見?良い悪い?今はそんなこと考えなくていいですよ。
何も考えず開け閉めするだけでもこれだけ楽しめる。
一番僕に刺さったのは、このダウンベストのような着方でした。
間違い探しです。
CREDIT
cantate "The Shirt" ¥48,400 (TAX IN)
cantate "Fine Corduroy Trousers" ¥55,000 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Waxy Kansas" ¥275,000 (TAX IN)
CREDIT
Nine Tailor "Kauri Hand Watch" ¥9,900 (TAX IN)
CREDIT
cantate "Long Hair Mohair Cardigan" ¥137,500 (TAX IN)
cantate "Thermal L/S Shirt" ¥27,500 (TAX IN)
m's braque "EASY PANTS" ¥48,400 (TAX IN)
以前何かのブランドで見たことのある、
ベストではなくマフラーをベスト風に着ている感覚。
出先でイジイジ。ダウンが入っているとはいえ、
着方を考えればもうすぐ着られそう。
まだ暑さを感じながらも、無理やりアウターを着ている僕たち。
杉村はモヘヤカーディガンを着ています。
ぼくはオンブレのオーバーシャツ、松島さんはレザーw
もう臨戦体制バッチグーなわけ。
ただの自己満なので、周りの目なんて気にしない。
ファッションは本人が楽しんでいれば、まず第一段階クリアなのだ。
1着でお腹いっぱいなシャツ。
元々袖なんかいらない、もっと表情のある素材のやつはないのか?
そう思う方はこちらのベスト?を試してみてください。
ウールパイルを使用した、羊になれそうな服。
ベストと言っていいものか、袖のない長方形の物体。
裾以外はフルダブルジップになっていて、
ぱっと見はそもそも洋服なのか疑ってしまいそうですが、着るとなんだか納得。
不思議な感覚とともに、先ほど同様の幼少期に感じた無邪気な心が蘇ってきます。
袖部分のみ開けて、単純に着るだけ。
ベストのように袖はラウンドしていない、立体ではなく平面の服。
フリーサイズの大きめなので、窮屈感はなく、
体型は気にせず選んでいただけます。
むしろ体型、サイズスペックを見ずに買っても、
玉手箱感覚で楽しいんじゃないだろうか。
肩のジップをずらして変化を。
サイドジップ全開。
ヒラヒラと前掛けのように、まるでトランプマン。
全開にすればダウンの上からでも着られるので、
もうなんでも出来ますと言っても過言ではないのかも。
巻く。
巻きまくる。
時には角度を変えてただ被る。
今やれと言われたら説明はできませんが、
とりあえず首周りで好き放題いじることをお勧めします。
CREDIT
cantate "Fine Corduroy Jacket" ¥82,500 (TAX IN)
m's braque "EASY PANTS" ¥48,400 (TAX IN)
Nine Tailor "Nandina Watch" ¥9,900 (TAX IN)
CREDIT
stein "OVERSIZED MELTON HARRINGTON ZIP JACKET" ¥85,800 (TAX IN)
cantate "Thermal L/S Shirt" ¥27,500 (TAX IN)
cliché "EX WIDE TROUSERS" ¥30,800 (TAX IN)
CREDIT
m's braque "HIGH NECK LONG SLEEVE PULL OVER" ¥37,400 (TAX IN)
RIER "KEY HOLDER NECKLACE" ¥80,300 (TAX IN)
"とりあえず着てみなよ。"
今まで、この言葉を何回言われてきただろうか。
そしてどれだけこの言葉に助けられてきただろうか。
触りだけ教えて、自身の発想力で見つける。
放っておけば勝手に伸びる後輩のように、
むしろ他の要素を入れない方が独自の発想を生むカギとなる。
この洋服には見つける、気づくということの大切さを感じさせられます。
そんなメッセージが込められたシャツとベスト。
すでにカッケ〜から入ってしまった僕たちですが、
もはやそれを恨みたいとも思うほどに、驚きと発見、
あらゆる気持ちの良い感情が詰まったハッピーセットみたいなもの。
まず関心を持つところから始めよう。
プラスからでもマイナスからであっても、
ギアを一段、また一段と引き上げてくれるはずです。
そういえば、大学自体のアイツ、、仮にK君としますが、
大学を卒業してめっきり連絡を取らなくなった。
今は元気にしているだろうか。
X (旧Twitter)を見ていると、アイドルにコメントしているのをよく目にする。
強面チャラめ、生粋のギャンブラーな彼であるが、、
人は見かけによらない。そんな一面もあるんやな。
角度や距離、出来る要素をすべて試して見られる表情。
付き合ってからしか、同棲してからしか見られない表情、
良いところや悪いところ。
一度身近に置いてみないことには、
物事の本質を理解することなんて到底出来ない。
僕たちにもまだ説明できないこと、知らないことは沢山あります。
その都度真っ向から向き合い、自分で答えを見つけ出すのですが、
何も難しいことではありません。
避けず、素直に受け入れる。ただ、それだけなんです。
cliché 木下