これからのスタンダード。
東京に出てきたばかりの時は、チノパンにB.Dシャツ。
足元は革靴かチャックテイラー。
こんにちは。
clichéの木下です。
超正統派好青年な時期があったので、チノパンもしくはベージュのパンツは何本も履きつぶしました。
中でもJ.CREWやBrooks Brothers、Dickiesの874が好みで、見つけたら買っていた気がします。
874は大学の時にアメリカ製のものを購入し、ある日後輩にあげてしまい、その流れで他のチノパンも全部手放しました。
一時期は、またチノパン、またストライプシャツと、もはや友人らの間でもアイコンのようになっていたスタイルでしたが、
そこから数年間経った今まで、チノパン無しの生活。
からっきし穿かなくなっていました。
古着で買っては、新品を買ってを繰り返していましたが、
初めてです。
チノパンで納得できたのは。
また言ってるわ〜なんですけど、、
これ程までに買うものが沢山あり、もうパンク寸前の僕が、試着して即買っちゃったのも一応推しポイントだったり笑(もう財布が限界...)
cantate
“Regular Chino Trousers”
¥42,900 (TAX IN)
伊勢丹の別注として特別に製作した、”Regular Chino Trousers”。
ワンウォッシュをかけたシャリ感があるコットン素材を使用し、
粗野な雰囲気ながらも、センタークリースを入れることで品良く仕上げました。
フロントからはシャープ、サイドから見ると超ワイドシルエット。
丈はジャストに合うよう設定し、裾はデニムと同じ三ツ巻きという新鮮な仕上げですが、
革靴と合わせるとスッキリとしていて、ドレスの雰囲気も纏った独特な一本です。
今回の別注のきっかけとなったのは、
デザイナー松島さんの友人でもある、伊勢丹バイヤー稲葉氏の依頼によるもの。
稲葉氏より受け渡された、どこでも手に入る、なんてことないレギュラーのチノパンがベースとなっています。
僕も会う機会は少なくないので、よく穿いているのを見て、いい感じだなーと思っていました。
ふと聞いてみると60年代くらいの普通のチノパンだと言う。
沢山穿いて色が落ち、クタッとした風合い。
ミリタリーの、ベタな"41カーキ"の色味よりも褪色により白さが増し、その色味がまた良い。
裾はちょっと短めのレングス、元々丈詰めされていたのだろうか?(多分)
ポケットは脇線に添い、コインポケットは無し。
そうして完成したチノパンは、要望通りのリクエスト"そのまま"。
時間が経過して多くの人に渡ったのか、一人が穿き続けたのか。
穿いて育ったリアルで、特有のオリジナリティがある、"そのまま"を再現。
cantateは忠実に再現するといったことはしません。
独自の視点、現代的解釈で作り変え、全く新しいものとして提案している所に皆、いつも心踊らされることでしょう。
そうすると今回のチノパンは忠実な再現となるが、裾の仕上げをそのまま採用したのは、僕的にも意外だなーというところで着地。
でも穿いてみるとこれが良い所として挙がる。スラックスのように革靴に馴染み、カジュアルで粗野なアイテム、特になんてことないパンツなのに、品が良い。
勿論ボタンを水牛に、ジッパーをTALONに変えたりと、随所にスペシャルなパーツを入れているのは言わずもがなですが、言わば普通。
逆に、語り所があまり無いわけです。。
魅力は十二分に理解しつつも、僕としては"ニュアンス"だったり、"穿けばわかる良さ"という表現が一番しっくり来てしまう。
穿けばわかる、穿かないとわからない。
ちなみにこれは僕が一番苦手とする言葉でありながら、マジでそうなんです。
ブログで伝わったら万々歳です。
語り所がないとはいえ、それは魅力が分かり辛いくらい細かいということ。
その分かり辛い魅力が沢山盛り込まれているからこそ、僕の目には言葉に出来ない何かが映るのだろうと。
前述の通り、僕はチノパンを沢山穿いて来た。
何かあればチノパン、それくらいに。
そんなにも好きだったチノパンを手放してしまったのは、おじさん臭かったり、どうも色味が気に食わなかったり。
一番はシルエットとフォルム。
なんかこう、ズドン過ぎても困るし、細すぎても困る。
そしてちゃんとワイドであって欲しい。ワガママボーイです。
でもどうだ、このパンツが届いて試着した時は、
「もう買いません。無理っス。」とか言って、
鏡の前では威勢良く、「買いまーす!笑」とかしゃくれながら言っちゃってました。
タックがないにも関わらず、前からは細く、横から見ると超ワイド。
理想としていたシルエットが目の前にあったんです。
シンプルだからこそパターンや作り込みが試される。
難しいことを容易にやってのけられた気分だ。
ということで、家にはこの一本しかチノパンは無い。
今まで出会えなかったのが非常に悔しいぞ。
だがそれでいい。一本あればいい。
175cm / サイズ28
168cm / サイズ28
175cm / サイズ30
168cm / サイズ30
175cm / サイズ32
175cm / サイズ34
168cm、28 / 30 の穿き比べと、
175cm、 28 / 30 / 32 / 34の穿き比べ。
こんな感じ。僕は32を買いました。
カラーは、白っぽい"BEIGE"。
ミリタリードンズバ、欠かせない"OLIVE DRAB"。
欲を言うと2本行きたいけど。
デザイナーとバイヤー、そして友人という関係性があってこそ成し得た今回の別注。
伊勢丹のドレスセクションのバイヤーからの、まさかのチノパンというアプローチにも惹かれます。
名前は、基となった、レギュラーのチノパンから命名した、"Regular Chino Trousers"。
古着では一般的、普通の、などの意味を持つレギュラー。
同じものがラックに山積みにされ常にサイズも豊富、おおよそ一万円以下で、いつどこでも手に入るもの。
でもわざわざ今買おうという気分にもならない。
新品を売っているプライドなのか、古着への嫌悪なのか。
やっぱりどこか違う、満足できない点がある。
ある人にとってはレギュラーでも、ある人にとってはお気に入りで最強の一本でもあるように、レギュラーの定義は人それぞれ異なります。
そこに、レギュラーなものをレギュラーじゃないものにするといった、cantateのフィルターを通すことで、
肩肘張らず、デイリーに長くご愛用いただける一本に仕上がりました。
色々な洋服を今まで沢山着て来て、納得できなかった所を解消してくれるでしょう。
そんなcantateの指すレギュラーは、"これからのスタンダード"だと、松島さんは言う。
飽きて最近穿いてなかった。
そんな方は特に穿くべきパンツである。
※cantate "Regular Chino Trousers"は、明日11/5 (土)より下記店舗にて発売開始します。
・cliché 店頭 / オンライン 共に12:00-
・新宿伊勢丹メンズテーラードクロージング 本館5F 10:00-
※伊勢丹オンラインでの展開は来週を予定してます。
cliché 木下