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替えが利かない。

替えが利かない。

意表を突かれる。

cantate 2022AW START.

結局買い足してしまった。

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

永久定番、先日某媒体のアンケートがあり、

そのテーマが"永久定番というものについて"だったんです。

 

僕たちが生まれる前からあって、今でも定番として使われているもの。

例えばデニムだったり、それこそ物心がついた時にはお父さんが着ていたり、お兄ちゃんが着てたりした身近にあった物。

業界、ジャンルにおいても、選ぶことなくどこにでも存在しています。

他にはビルケンやラルフ、チャンピオン、コンバースやナイキのエアフォース。

洋服においては、好き嫌いに関わらず手にしている方も多い、

この先廃れることがないものでしょう。

極端な話、ファッションというよりプロダクトやギア寄りです。

 

色々なブランドからモチーフサンプリングし、

ブランド特有のエッセンスがプラスされ、またそこから派生して色々なジャンルに広まっていく。

 

松島さんと一緒に働いてから疑問に思ってよく話すんですが、

オリジナルを買う意味ってなんだろうか。

はたまた、モディファイを買う意味ってなんだろうか。

 

分かり辛いですが、古着or現行な話です。

それぞれ趣味趣向といえばそれまでだけれど、あくまでそれがある以上、

二者択一を迫られてしまう状況を免れることはできません。

前者の場合は年代による付加価値からくる自己満足やいなたさとか、

後者で言うと耐久性なのか品質なのか。

 

物によって答えは変わりますが、結論どちらも良い。

どちらにせよ良さがあるのは事実ですから。

しかしながら、例えばこのバッグ。

一度見てしまったら頭から離れない。

全然通常のキャンバスのもので良いんじゃないなんて人も多いでしょうが、

見た上で使っている素材や、生産背景だったりを聞いてしまうと、

財布が、、なんて言葉を押し殺して、こっちを選ばざる負えない。

 

得に気にも留めていなかったL.L beanのバッグ、もはや"風のもの"でもいい。

昔の映画やポートレートのニュアンスに惹かれて買うのだから、安く済ませよーぜ。

とは言ったものの、頭から離れなくなってしまうものが存在する以上、

買わないとその悩みは消えない、値段のことは後回しである。

 

永久定番。

この先(あくまで生きている内は)無くなることなんてないんだろうから、

ちょっと奮発しても良い。オリジナルや他のブランドとは違う”替えが利かないもの”だから。

cantate

"Traveler Bag"

¥154,000- (TAX IN)

そういえば以前の展示会で諦めた方が、翌シーズンの展示会にて、

これまたやってるんですかーっ、勘弁してくださいよ!と言っていたのを思い出しました。

結果オーダーされていたのを見ると、本当にそういうことなんだなと笑

頭にこびりついて離れないんです。

 

SSにはOFF WHITEベースの2色が登場し、今季はINDIGOが新色としてリリース。

なんとなくイメージはできていましたが、実物を見ると非常に雰囲気のある仕上がりで、経年変化も楽しみ。

 

改めておさらいですが、皆さんも見たことあるであろう、

L.L Beanの"ボーン・アンド・トート・バッグ"をモチーフにしており、

中でもトップ部分が開閉可能なXLをモチーフにデザインされています。

本家にもレザーのバッグはあるものの、このトートバッグのモデルでハンドル、底面もレザーのものはなく、、

しかもレザーにはスムースレザーの王様とも言える"ヴォー・バレニア"を採用。

加えて倉敷のキャンバスを使い、丈夫なだけでなく、

圧巻の存在感を放つ仕上がりとなっています。

ヴォー・バレニアは、雄の仔牛から採られたレザーで、繊細かつキメが細かい。触感もなめらかで非常にエレガントな雰囲気を放ちます。

弾力性に優れており、はじめはマット。まるでヌメ革のような見た目なのに対し、使うとすぐに味が出てくるのが魅力的です。

調べていただくとわかるのですが、このレザーは某ラグジュアリーブランドも御用達。むしろそこの専売特許のような位置付けになります。

中々採用することも許されず、ましてやドメブラでの採用はもっと希少、

是非実際に手に取ってその品質を確かめていただきたいです。

 

今日も撮影に出ていて荷物を入れるのに使っていましたが、

またまた詰め過ぎてしまい良い筋トレ状態に。

手はまだヒリヒリしています。肩も痛い。

何度でも言いますが、詰めすぎ注意です。

 

僕は学習もせず毎回そのパンパン状態になっているので、すでにかなり味が出て、

レザーもキャンバスも柔らかくなってクタっとしてきています。

それ持つのが困難なストレスすらも後回しになってしまうほど見栄えが良く、

使いたい気持ちを助長するバッグではないでしょうか。

これ程厚手になってしまうと丈夫なのは勿論ながら、

タフなレザー×厚手のキャンバス、針が通るのか甚だ疑問も生まれます。

 

この組み合わせで作ることも、簡単じゃない。

ミリタリーに採用されるほど重厚なファスナーは"WALEDES社製"。

さらには上止めはコの字に。

cantateのデニムにも使用されているディテールでもありますが、MA-1等に見られるこのディテール。

この疑問を松島さんにぶつけてみたところ、

戦時中、MA-1やミリタリーは、ファスナーが抜けてしまうと命にも関わることから、コの字で抜け辛くしたと言います。

通常の小さい上止めではなく、それを外し、その辺にある部品を使って自分たちでつけたんじゃないかとも言われています。

それをデニムに採用しているのもcantateが初、

買い手としてもこの気遣いがあるからこそ永く愛用したくなるというもの。

中にはポケット等はありませんが、先日のGW、4泊分も難なく収納できていました。

・ケア用品

・洋服(パンツ4本、ジャケット2着、インナー5.6枚、アンダーウェア、靴は2足(計3足))

・カメラ、PC etc...

旅行、普段使いのみならず、帰省にもおすすめです。

用途によって中の容量は変わりますが、中身がスカスカでもそれはそれであり。

色々なシチュエーションに登場させてあげてください。

 

とはいったものの、この下のサイズも気になる存在。

cantate

"Shoulder Tote Bag"

¥55,000- (TAX IN)

22AWより新作として登場したスモールサイズ。

まるで親子のような、小ぶりなサイズ感で可愛らしい仕上がりです。

 

また、こちらのサイズにはショルダーストラップが付属し、

サイズ感に伴ってハンドルもやや縮小、外側にはポケットも追加です。

女性だったりは流石にあのサイズを持つことが難しい方もいらっしゃるでしょうし、さっと出かける時にも良いサイズ感。

両サイズ共に言えることですが、自立するほど硬いため、

中身の容量に関わらずフォルムを維持してくれるのも良いポイントでしょうか。

やはり切り口の面白いバッグ。

 

はじめにも書いたように、

レザーじゃなくて良い、と言われればそれまでですが、

このバッグにフォーカスを当てて言うと、ただ"良いものだから"使っている、というわけでもない。

一辺倒な話ですが、デニムやキャンバス、レザーといった天然素材の経年変化はやっぱり素晴らしい。

先日、持っているリオスを松島さんに手入れしていただき、柔らかくなって色味が変わっていくことに感動しました。

今まで経年変化というものを口にはしていたものの、ガッツリ使い込んでいるのか?、しっかりと育ててきたかと聞かれると、楽をしようとしたこともあったので、、。(デニムを無駄に洗濯してみたり)

それをちゃんと実感して楽しめる、その良さを伝える上で最適な、極上の素材だから。

最終的に良いものであれば、あるほど良い風合いに育つのは間違いないし、

だからこそ、どうせなら良いものを採用しようというのも理由の一つです。

値段は高くなってしまうけれど、その時支払った恩恵はしっかりと返してくれるバッグだと言えるでしょう。

単なる高級志向では全くないんです。

ベースはカジュアルながらも、よく見るとラグジュアリーなバッグ。

シンプルなので何にでも相性はよく、スポーツする時なんかにも良いです。

 

確かに初めはレザーの部分を気を遣ってしまっていましたが、

気にしていてもしょうがなく、過度なダメージは負わないようにしつつ、

ヘビーに使っていきたい仕上がり。

 

贅沢です、、。

 

永久定番のアップデート版。

ちょっと奮発しても良い。

だって替えが利かないものだから。

満足感だけではない、魅力を教えてくれるアイテムです。

 

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cliché 木下

 

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