実家に帰ろう。
こんにちは。
clichéの杉村です。
refomedというブランドは、デザイナー:安藤佳希が現在に至るまでに体験したこと、感銘を受けたものを色濃く反映している。
ブランドの服からは、瑞々しい感性を感じる一方で、
どこか土臭く現実的、実際に影響を受けた人物が想像出来るようで、
まるで彼の人生を、服を通して旅している気分になります。
早くも僕らの中では新たなスタイル、"refomed感"みたいなものが芽生え始めている。
ちなみに、何度かお酒を酌み交わしている木下からの情報だと、
安藤さんの人柄は、
・他人思いの優しい心を持ち、
・おじいちゃんっ子、家族想いであり、
・当時の彼女のために、左官で稼いで結婚しようとする程の一途さ
がある。
これらのキーワードで、今日は巡礼するような気持ちでご紹介していきます。
refomed
¥39,600 (TAX IN)
まずは、昨日届きたてホヤホヤのパンツから。
土木・建設工事の作業現場で多く見られる、ニッカボッカーズ。
鳶職人が穿いている印象が強く、
ふっくら膨らんだパンツを軽やかに揺らしながら作業しているところが、今にも思い浮かびます。
refomedのニッカボッカーズは、鳶職人たちの間でも、"超超ワイド"にあたるサイズをベースにしているので、普段着として考えてもかなり太い。
その上、ニッカボッカーズと聞いて思い浮かべる、あのたっぷりとした丸いシルエットを再現するのに、生地の分量を可能な限り多くとっているので、ボリュームもしっかりと出ている。
特徴的なパンツ、しかもPINK。
作業着にPINKってアリ?と思って調べてみましたが、
意外と定着しているカラーのようでした。
上にはPINKのベストを着て、上下PINKのツナギスタイル。
どこかで見かけたことのあるような、意識の中にある組み合わせ、、
DIYのテレビ番組で、森泉が着てたな。
テレビでも目立つインパクト大な、PINKのニッカボッカーズ。
生地は、強撚コットンのツイル素材。
ハリのあるタフな生地に製品染をすることで、
シボ感が強い表情のある仕上がりになっており、
元々の硬い質感と、染めた後の柔らかい風合いのどちらもが感じられます。
製品染のPINKも、イヤな派手さがありません。
以前にclichéオリジナルで作成した、ロービングニットのDAWN PINKのよう。
少しGRAYの混ざった、淡い色味です。
普段の服装がパッと明るくなる、花のあるパンツ。
今からの季節に取り入れたいところですが、
色も派手だし、ボリュームもあるので、組み合わせが難しそう、、
とネガティブに感じる方がいるかもしれません。
そう不安になる気持ちもわかりますが、
次のスタイリングでそんな悩みは解消しましょう。
CREDIT
cantate "Mods Sleeve Shirt" ¥55,000 (TAX IN)
CREDIT
cantate "Washable Silk Fish-Tail Coat" ¥302,500 (TAX IN)
class "CCDS01UNI B" ¥140,800 (TAX IN)
cantate "T Shirt" ¥20,900 (TAX IN)
僕はINDIGOのデニムシャツを合わせた、反対色の掛け合わせ。
一方木下は、全身をECRU・OFF WHITE系で統一した同系色の組み合わせ。
基本的に、この2パターンの色合わせを守れば、
スタイリングを外すことは、まずありません。
ボリュームの面では、太いニッカボッカーズに対して、
コンパクトな服で合わせてシルエットを目立たせるのが、今の2人の気分です。
キャラクターのあるパンツなので、目立たせるところは目立たせて、抑えるところは抑える。
安心して、春のスタイリングの主役に迎え入れてみてください。
ダークホースとして活躍してくれるはず。
¥28,600 (TAX IN)
CREDIT
cantate "Washable Silk Fish-Tail Coat" ¥302,500 (TAX IN)
cantate "Sulfur dye Crew Neck Pullover" ¥55,000 (TAX IN)
CREDIT
cantate "ANORAK PARKA D-2" ¥77,000 (TAX IN)
cantate "Mods Sleeve Shirt" ¥55,000 (TAX IN)
続いてはこのトラックパンツ。
ご好評いただき、共にサイズ2がラスイチずつです。
OLD MAN=おじいちゃん
年齢を重ねて体型が変わっても穿けるように、
ウエストの前後にタックをとって、お腹周りに余裕を持たせた、おじいちゃん想いなパンツ。
穿いているのか不安になるほど、自然なフィット感。
"働く職人が穿く運動着"を思い浮かべて制作したトラックパンツは、
形はスラックス、穿き心地はジャージと良いとこ取りで実用的。
スポーツミックススタイルにも、気軽にチャレンジ出来るパンツなので、
服装のバリエーションを増やしたい方にオススメします。
¥24,200 (TAX IN)
CREDIT
cantate "Sulfur Back Satin Safari Jacket" ¥60,500 (TAX IN)
ROTOL "WIDE TWIST TEE BORDER" ¥15,400 (TAX IN)
10eyevan "NO.3 3BR 45" ¥80,300 (TAX IN)
最後の一本はブランドでもアイコニックな、
股引きをイメージソースにしたサーマルパンツ。
股引きとは日本の伝統的下衣。
昔の人、江戸時代の頃から穿いていたと言われるインナーパンツで、
砕いて言うとパッチです。
本来下着であるものをアレンジしているので、穿いていてノンストレス。
ローゲージのワッフル素材は、軽くふんわりしているので、積極的に穿きたくなるし、スタイリングにも変化を加えることが出来る。
春夏の服は、薄く、ボリュームを出しづらいものが多いです。
サーマルパンツを1点入れるだけで、スタイリングに立体感が出て、
メリハリのない簡素な見た目から、アレンジ感のある服装にあっという間に変身。
デニム・チノパンやスウェットパンツ、、ついマンネリ化しがちな春夏のパンツ事情に、
次の選択肢を作ってくれるのが、このサーマルパンツ。
来たる夏に向けて不安を残したくない方は、試して欲しいです。
安藤さんの人となりが分かるような洋服。
refomedの服は全てにストーリーがあるので、実際に見て、着て、紐解いていく過程が楽しい。
背景があるブランドなんて沢山見てきましたが、既出感もなく、僕らからしても新鮮というか。
左官って・・・。
新たな職業に触れ、どんな物なのかと調べることにも繋がるなんて最高です。
その過程で、自分とリンクする部分が見つかるし、
着る前から期待値が高く、入荷するなりワクワクしながら試着しています。
僕も、おじいちゃん子だったし、
自分の中に印象のない、工事現場の風景を思い浮かべるのは、新しい感覚を取り入れるようで超新しい。
"デザイナーの体験を反映させる服作り"
というは珍しくないですが、祖父との記憶や、現場での実体験をモチーフにした、自身の思い出を形にするブランドは多くはありません。
自分の体験談だけでは共感が得づらいから、
そもそも、限定的な思い出を服にしよう、
というのも勇気がいるようなことではないでしょうか。
限定的な分、服を通して、深くまで刺さってくる。
実際に、refomedの服を着てみると、服からスタイリングのアイデアを得ることも多くあるほど、1点1点に力が込められています。
今では一部アイテムも即完してしまうほどの勢いがありますが、
改めて、こういったアイテムそれぞれの背景に注目してみるのもいい。
食いつぶされて、どんどん無くなっていくブランドも少なくはない世の中で、
この背景があるのは盛大なアドバンテージだと思う。
うまく活かして、自分の個性に取り入れていって欲しいです。
ちなみに今回のシーズンは、左官職人であったおじいちゃんとの思い出を服にしていますが、
次のシーズンは、ホテルの支配人であった、お父さんにスポットを当てています。
新しい感覚に触れるのが、今からすでに楽しみですね。
GWもすぐそこに迫っていることですし、
refomedのパンツからインスピレーションを受けて、実家に帰ってもいいかもね。
cliché 杉村