エイジングマン。
こんにちは。
clichéの木下です。
ようやく、お修理に出していたリオスのブーツが帰ってきた。
本国からソールの取り寄せに時間がかかって、
半年ぶりの再会。
遠距離の彼女、奥さんと10年ぶりに会うかのような気持ち。
抱きついて、顔をスリスリさせていただきました。
シャフトはブラウン。
アッパーがブラック、レザーソールの格好いいアイツ。
持っているリオスは、今年買ったものを含めて3足目。
沼る沼るとは聞いていましたが、
本当に沼ってしまうなんてことは想像もしておらず。
やれやれだぜ。
作りについては以前書いたブログ、
"リオスって俺の足なんだよね。"を参照いただきたいですが、
なんてったって履き心地に惚れ込んでしまう。
僕の足は歪というか、内反小趾という病気?のため形が変。
そのせいか幅が狭い靴は長時間履くことができず、
どんな靴を履いても最終的には足がかなり痛む。
限界を迎えるとsalomonのリカバリーサンダルを履いていますが、
リオスに出会ってからはそれがなくなり、楽、かつずっと履いていられる。
いつの間にやら毎朝選んでしまう。
相棒なのだ。
ここまで楽ちんとなると、服装に応じて選びたいので、
まずは色別で欲しくなりますよね。
そしてリオスのデザインとして、トゥが丸くボリュームのある"ローパー"と、
尖っているタイプがあるので、どうせならどちらも欲しくなる。
それぞれが強い魅力を持ち、合わせた時のメリットも共に異なる。
ここでさらに絞った結果、より好みなフォルムの、もう一色が欲しくなります。
結果的にローパーが気に入った僕は、
・BLACK EXCELのStovepipe (ローパー)
・馬具レザーのL/BROWN、Harness Latigo (ローパー)
・オイルたっぷりのブラックの尖り
この3足に着地。欲を言えばブラウンの尖りも欲しいところですが、
流石に一度留めておかないことには、洋服が買えないので、
次を楽しみにしています。
つまり。
これが、ウエスタンブーツに沼る方程式。
※新品
※私物
履いたら数日休ませてあげるのが長持ちの秘訣ながら、
ブラックが気に入っていた僕は、
この修理に出していた尖りのブラックばかりを履いていました。
お直しにつき手元から失った後は、一時期ウエスタン離れしてしまいましたが、
ローパー&ブラウンの魅力に気づいたのはその期間のことでした。
優先度合いに差がついてしまったので、これは神様が僕に与えた試練なのだと。
今ではバランス良く履くことができているし、むしろ以前の僕は合わせ方を見つけられていなかったのかもしれない。
今は無敵の僕、その後に、もう一色のブラックを買ったという流れでした。
なにしろエイジングがカッケ〜。。
というわけで、せっかくリオスオールスターズが集結したので、
"新品のリオスが自分の足になるまで"を書こうと思う。
毎朝選んでしまうほどの履き心地 = 自分との一体化
です。
まずは先日発売したStovepipeから、松島さんの私物と交えて。
Rios of Mercedes
¥275,000 (TAX IN)
まだ1ヶ月と半月なので大きなエイジングとまではいきませんが、
お馴染みのシャフトが少し下がって、つま先がぐっと反り上がっています。
これにより履き心地がウンと向上し、
足がガッチリとホールドされるようになるんです。
白のパイピングにもデニムの色が移ったり、
何より最大の魅力、茶芯が見えてきています。
どこか赤っぽい、全体の色がやや暗くなると共に、
シワが入った部分だけ赤っぽくなる。
なんて格好が良いんだろう。
ウエスタンで味わう、エンジニアブーツの香りというエロス。
言わずもがな男らしいのは、間違いなくこの"Stovepipe"でしょうね。
Rios of Mercedes
¥275,000 (TAX IN)
お次はWaxy Kansas。
松島さんと杉村の私物を交えてご紹介します。
オイルたっぷりなレザーを使用しているので、やはり変化が著しい。
シワの入ったクタッと感、雰囲気が増し増しな仕上がりになっています。
これでも松島さんは、Stovepipeのソール貼りに出している期間だけ履いていたので正味1ヶ月ほどの着用。
それこそ買って2日位で、このレベルに近いくらいのエイジングが出ていました。
オイルの重要度が手に取るようにわかるのが、こちらのブーツ。
ウエスタンブーツは馬を扱う仕事のために作られたものなので、
オイルが入っている、あるいは上質なレザーを使う必要がない。
ということは、このブーツは異端だ。
ブーツ界においても、超ハイクオリティなウエスタンブーツと言えるので、
この魅力は、他では味わえません。
やっぱブラックはいつ見ても素晴らしい。
今でさえブラウンの良さに気づいてさらに欲しくなってますが、
僕も2色揃った後、ようやくそれぞれの魅力に気づきました。
もし入門したい、少しでも気になっている方は、
ブラックをお試ししてみるのがいいかもしれません。
Rios of Mercedes
"Harness Latigo Cowboy Roper Style"
¥220,000 (TAX IN)
最後にHarness Latigo。
ブラックを失ってからというもの、エイジングが急加速。
どうですか?この抜群の男前感。
シャフトが下がり、トゥが反り上がり、
新品と比べても全く別物のシルエットになりました。
内側のレザーやパイピング、ステッチ、ウェルト。
全体的にトーンダウンしていますが、
エイジングをより感じたい方は、ブラックよりもブラウンの方がおすすめです。
なぜならどんどん色が濃くなっていくから。
最終的にはもっと暗くなっていくので、
もちろんこの先長く付き合っていくことを考えると、
一足目からブラウンを選んでいただくのも間違いありません。
こいつはもう2年目くらいになるのでインソールにも足型がガッツリついて、
よりホールドされるようになってきました。
"沈む"とは違い、"足型がつく"感じ。
キツく履いても沈んで楽になると思いがちですが、
足型がついて自身の足に馴染むイメージなので、
味わったことのない履き心地を生むことでしょう。
買った後にみんな納得して、口を揃えて言う。
“履けば分かります”
cantate
¥66,000 (TAX IN)
このバッグも同様に言えること。(紐を括ってあるのが私物です。)
超、良いですね。。
写真ではあまり伝えられないかもしれませんが、かなり柔らかくなりました。
松島さん私物のブラックなんて、元の硬さが思い出せないほど、柔らかくそれでいて腰がある。笑
僕のブラウンはまだ少し柔らかくなったくらいですが、
無駄に飲み物を入れたりしている分、
部分的に色が変わったりエイジングしています。
心が辛いので再三擦りますが、
カラスにフンを落とされたので公園で洗った部分が特に濃い。
憎いが、もはや勲章として捉えることにした。
これからも、恥じないレベルでガンガン使ってやろうと思う。
「てめえのフンさえも、レザーの養分にしてやるよ」と。
cantate
¥60,500 (TAX IN)
杉村私物の財布もまた、ガッツリ色の変化が見られます。
みんな使っているベルトも、トラベラーバッグも、
いい意味で変わり果てた姿を見て、毎日惚れ惚れしています。
エイジングってたまらない。
CREDIT
cantate "T Shirt" ¥20,900 (TAX IN)
m's braque "W4B COMFORT LOOSEN JACKET" ¥79,200 (TAX IN)
cantate "Traveler Bag" ¥198,000 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Waxy kansas" ¥275,000 (TAX IN)
CREDIT
cantate "WW II T-Back Jacket" ¥66,000 (TAX IN)
cantate "Thermal L/S Shirt" ¥27,500 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Harness Latigo Cowboy Roper Style" ¥220,000 (TAX IN)
cantate "Traveler Bag" ¥198,000 (TAX IN)
10eyevan "NO.3 III BR" ¥80,300 (TAX IN)
CREDIT
cantate "WW II T-Back Jacket" ¥66,000 (TAX IN)
cantate "The Shirt" ¥48,400 (TAX IN)
cantate "Denim 1955 Trousers" ¥42,900 (TAX IN)
cantate "Kinchaku Bag" ¥66,000 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Stovepipe" ¥275,000 (TAX IN)
最後はぼくたちエイジングマンのスタイリングでお別れです。
ジーンズ、バッグ、ブーツ。自分で育てた洋服や靴は、
古着で買うエイジング後には比べられない魅力を持つ。
携帯跡、カラスのフン、傷やダメージでさえも、
その人だけが持つオンリーワンが持ち味です。
品質にもよりますが、レザーは本当に素晴らしいもので、
自分が扱ったように日常を投影し、そのまま育っていくもの。
ジーンズ同様に常に100%以上を叩き出し、
劣化ではなくエイジング、味ということを感じさせてくれる。
ダメージを負って着られない、履けなくなるものとは異なり、
その育った姿がまた新しい形であり、素材が持つ真髄になる。
だからこそ飽きも来ないんですよね。
そうして考えると、やっぱりこの先長く付き合っていく上で、
レザーとデニムは、男にとってマストアイテム。
一生物なんてないと思っていますが、こればっかりは一生物。
気持ちの面でも、一生付き合っていきたいと思っているアイテムたちなので、
自信を持ってお勧めさせてください。
また定期的に経年変化をお伝えするブログを書いていくと思うので、
皆さんに負けないくらい、バチバチに使ってエイジングさせておきますね。
cliché 木下