納得がいかないから作ったマフラー
こんばんは。
Cantate 松島です。
今日はなぜ、ぼくがブログを書いているかというと、
カシミヤのマフラーを作ったからです!
実は念願のマフラー。
編み物ではリリースしたことがありますが、今回は織物です。
大人のカシミヤアンダーフリース。
ブログをよく読んでくれる皆さまはもう十分ご存知とは思いますが、
カシミヤについて軽くおさらいしておきましょう。
カシミヤはカシミヤ山羊の体毛(毛)になります。
人間と同じように生息地や山羊の品種によっても、色や個性が異なります。
一般的にカシミヤと言われているものはウブ毛(アンダーフリース)のことを指します。
ウブ毛です。あの光にかざしたらキラッと光る生えてても気にならないやつです。
え?カシミヤってもっと毛むくじゃらじゃない?
その通りです。
ただぼくたちが、目にしている、目に見えているカシミヤの毛はとても硬い(アウターフリース)のでcantateでは使用することはありません。
その硬いカシミヤの毛を櫛で梳かして、櫛に残った毛から汚れやアウターフリースを取り除いて、、、ふあふあの柔らかいウブ毛だけを集めて、集めて、、、
カシミヤ製品に使用される原材料が出来上がります。
そこからさらに、
毛を洗って細かくほぐしてゴミをまた取り除く紡績をして、やっと糸になります。
糸が出来たら、機屋さんで空気を含みながら低速で織ってもらう。
マフラーのフリンジ、ネジネジをしつけ糸で躾ける。
ここでやっと、名前の由来になっているFrisson仕上げを施します。
cantateではよく聞くと思いますが、
簡単に言えば、
“時間をかけ丁寧に縮絨、起毛を繰り返すこと”です。
いつもと同じように聞こえますが、やってることは全然違います。
3回洗って2回起毛しておわり!そういう安直な工場もあるでしょう。
それだと毎回素材の具合や、温度湿度、諸々の条件が違うので求めるクオリティが作れません。
なので、じっくり少しずつ手間暇を惜しまず作っていただきました。
3月にオーダーしたのに、11月に納品という手間のかけ方です。
高価だけど、クオリティとのバランスを考えるとそこまで高くないんじゃないかと思います。
肝心なFrisson仕上げとは、さざ波や魚の鱗のように細かい模様が出る繊細な仕上げです。
起毛の回数は強さを変えて8回〜10回、その間に5,6回は洗ってもらってます。
最後に肝となる光沢を出すために、熱と圧をかけながら毛を寝かしつけて完成です。
リバーコートとの相性は抜群。
同じ獣毛というジャンルですが、ウールとカシミヤは光沢や質感の種類が違う。
アンサンブルではないですが、すごく調和が取れますね。
ただ垂らしても格好が良いですが、巻き方にアレンジを加えてもニュアンスが出ていいですね。
そしてお気づきになられたと思いますが、見ての通り超大判。
一般的なマフラーの倍以上のサイズの183cm×75cmです。
ミリタリーやナイロンにカシミヤに質感はとても冬を感じさせます。
よく着ている組み合わせだからこそ、ぼくにとっては馴染みがあります。
気になる?ブランドネームは新しく作りました。
以前リリースした、しろくまスカしているジャンパー(スカジャン)の絵を描いてもらった、そで山かほ子さんにブランドネームを手書きで起こしてもらいました。
カシミヤの柔らかな質感にピッタリのネームになってます。
とてもきれいで繊細なフリンジ。
長さも一般的なものより長めにしています。
繊細ながら、とても綺麗に撚りをかけ起毛してねじねじを定着させてます。
ウール、カシミヤが待つ、縮れ、クリンプが絡まるこそ出来る技です。
ね?
大判でしょ?
そういえば、FORZA STYLE 谷中龍太郎と飲んでいたら、
そのマフラーいいじゃん。ちょっと巻かせて。
きもちー、ねむねむ。
と、巻いて帰ったので請求書を送りましたとさ。
業界きってのカシミヤラバーはさすが見る目が違う。w
ぼくも改めて買わせていただきます!
cantate
c/#MID NIGHT
c/#ECRU
¥220,000 (TAX IN)
軽くって言ってたのに、、、長くなりましたけど、一言で言うと。
世の中のマフラーに納得がいかないから作ったマフラーです。
サンタにおねだりするもよし、
自分の首に巻くもよし、
かわい子ちゃんにプレゼントするもよし。
シェアは間違いなくとられます、、、
ぜひお試しを。
松島 紳