化学反応。
こんにちは。
clichéの木下です。
引き続きはまっている漫画 "ブルーロック"。
自分の境遇と置き換えてしまい、どハマりしています。
既に何周もしたのに、、昨日アニメ見た後また漫画を一周してしまった。。汗
世界一のストライカーを目指す、という内容なんですが、
目指すものが同じ人間、お互いを蹴落とし合い、食い合う。皆、常にライバル。
挑戦的集中 「フロー」・化学反応・エゴ・才能とは・ラッキーやチャンス(好機)とは、といったような色々なキーワードが出て来て、
サッカー漫画ながら、仕事や日常に活きるヒントが沢山転がっていて、興味がつきない。
僕らの仕事も置き換えられるし、種類は違えど同じ。
勿論漫画の話ではなく今日は新作紹介をするのですが、
互いを食い合い、良いところをトレースし、AとBがぶつかり合うことで起こる、
「化学反応」
僕としては、これが今回のキーワード。
CLASS 23ss
Them: 反観同一
「反して観て、合して観て、その本然を求める」
ーーー三浦梅園
先日入荷のCLASS、23ssがスタートしました。
またもや、小難しいテーマです。
その考え方は僕らを魅了し、洋服作りの背景を知ることができる。
より洋服を引き立て、なんでこの服が生まれたの?がそこにある。
CLASSのイメージそのもの。
そんなテーマに掲げられた三浦梅園はというと、
"江戸中~後期の哲学者で享保(きょうほう)8年、豊後(ぶんご)国(大分県)国東(くにさき)半島の山中に生まれ。
生涯この地で学者として過ごし、名は晋(すすむ)、字(あざな)は安貞。梅園は号。
青年期に、長崎かその帰途の熊本で、中国経由の西洋天文学の知識に触れ、当時の日本の思想界を代表する仏教哲学や儒教哲学とは本質的に異なる第三の哲学を確立した"と言われています。
三浦梅園が残した第一主著『玄語(げんご)』(全8巻)は、梅園が独創した「反観合一」という名の認識論と、「条理」という名の存在論によって、宇宙と自然と人間およびその間に派生するすべての現象を「一即一一(いちそくいちいち)」的に再構成した哲学書があります。
その主題となる「反観合一」。
「一一則一」、「一即一一」でもある。
一と一、たとえば東西、左右は、対立的であるが関係的で、また対等的でもある。
対立性を「反」といい、それは互いに非妥協的,相互否定的である。だが、一方がなければ他方が成り立たない相互浸透的な関係でもある。同一的共存的である。
この関係性を「比」という。対立性(反)が関係性(比)につながる動きが「反観合一」である。
まとめると、対極にあるもの同士の関係性について。
"正"と"反"を例に挙げると、それらは対極にありながらも関係を持ち、それらを見比べることで真意を見極め、そこに真意がある。
といった感じでしょう。
僕らが信じるものや好きなものだけ観ていても、何も始まらない。
変わることを恐れず、できるだけ多くのことに触れることで精度を高めていく。
その上に成り立つ、今回のCLASS 23ss。
今までの洋服も勿論そうですが、当たり前でありながら、
ここまで考えて洋服作りと向き合っている人はどれくらいいるだろうか。
CLASS
CLASS
長くなりましたが、今回のラインナップ。
まずはデニムショーツとレギンスパンツ(?)。
とんでもなくパンチが効いていますがいつものことなので、、
とりあえず手に取ってみてください。
CLASSは22AWから取り扱いしていますが、
店頭でも引き続き良い反応をいただいています。
ただ一般層には受けない。なんなら22AWの洋服を見て、
うお。
まじか。
着れません、、!
頻繁に言われました。
どうなんですかこれ?
でもそのどうなんですか?が、このブランドの最高の持ち味のはず。
ファッションとは?んー、自分なりに決めてください!
くらいの潔さと、ムンムンの世界観。
そんな興味の湧く、自由なショーツとレギパン。
楽しみにしていた1stデリバリーですが、BLESSの時のようにまたもすぐ穿けないショーツ。
そしてレギンスパンツときたら、
今買うべきなのか、、とも思ってしまいそうなもの。
例えそう思ってしまっても、今回はちょっと待ってください。
まずはデニムショーツ、というかもはやキュロット。
サイズ5-60インチのデニムパンツをモチーフに仕上げた一本で、
馬鹿でかいウエストにワタリ幅、多分みんなが二度見するビジュアル。
元々、3色展開のところclichéでは素材違いを2色でオーダーしました。
ユーズド感漂うウォッシュのかかったインディゴに対し、
オフホワイトはDORMEUIL社のコットンウール(2PLY TRENCH)を採用。
コットンならではのコシがある肌触りに、適度な重厚感を加えた生地。
柔らかいコットンツイルに近いですが、微妙に起毛していることで奥行きがあります。
スプリングコートなどに使われている生地だそうで、穿き込んだらこれもいい風合いになりそうです。
合わせ方は、いつも通り正解はありません。
続くレギンスパンツ。
なんだかスキニーパンツを穿いていた中学時代を思わせるフォルムです。
これくらい生地が薄くストレッチが効いたスキニー(まるで足そのもの)を穿いていたので僕としては抵抗は全くありません。
ちなみにCLASSでリリースされるこれ系のアイテムは、リアルに堀切さんが着ているからまた、説得力が増す。
以前展示会ではないところでお会いした時に、
ジャケットにTシャツ、スパッツ?にスニーカー姿で登場。
目を奪われましたが、興味も湧き、色々と聞いてしまいました。
80年代ごろでしょうか。
スポーツミックスのスタイルが流行っていた時に、あったスタイルなんだとか。
ネットの調べ方もわからないし参考文献を見つけることができませんが、、
後ほどスタイリングを載せるのでそちらでイメージしてみてください。
要はランナーが穿くようなものですが、CLASSの解釈で洋服として、ファッションとして生まれ変わったであろう一本。
股部分にはガゼットクロッチをアーチ上に施し、曲線を描くフォルムにすることで、足のラインはともかく、大事な部分は強調されません。
下手すれば他のものでいいじゃんともなってしまいそうですが、
それだともうスポーツ選手、もしくは変人。
僕も今ブログを読んでいる方から、何かとツッコミを受けてそう。
ただこれはCLASSマジック。
デニムベストや3枚重ねシャツのように、無しだけどアリになる、
自由な発想を与えてくれる洋服になるはずです。欲しい。
続くこちらも正解はありません。
贅沢なインナーパンツにしても、リアルスポーツウェアとして選んでもいいと思います。
それぞれスタイリングを組んでみたので、まずはどうぞ。
目を背けずじっくり見ていたら、ここから得られるものもあるはず。
CREDIT
cantate "The Blazer" ¥231,000 → ¥138,600 (TAX IN)
cantate "Fluffy Flight Zip Up Parka" ¥70,400 → ¥49,280 (TAX IN)
refomed "AZEAMI THERMAL TEE" ¥17,600 (TAX IN)
cantate "Ribbon Belt" ¥44,000 (TAX IN)
生足を恥ずかしがる女の子のような杉村を説得して、片方穿いてもらいました。
CREDIT
cantate "The Shirt" ¥46,200 → ¥27,720 (TAX IN)
cantate "Fine Corduroy Suit" ¥363,000 → ¥254,100 (TAX IN)
僕はジャケットを合わせたくなります。
どうしても普通ではないパンツなので、せめてものシャツやジャケットでキッチリ感を。どこかまとまりを感じられます。
とはいえ、寒いですよね。
今買って馬鹿正直に穿こうなんて思っている方がおかしい。
なのでこれはオンシーズンが来た時のリアルなスタイリングとして。
でも夏まで待つなんて、それも考えられない、ワクワクする買い物になるはず。
ということで、一回頭を空っぽにしてスタイリングも組んでみました。
CREDIT
cantate "Anorak Parka TYPE D-2" ¥77,000 (TAX IN)
"ROVING 5G CREW NECK KNIT" ¥60,500 (TAX IN) → ¥42,350 (TAX IN)
大口を叩いてみたが、こうするしか選択肢はない。
インナーパンツが見える範囲が大きいのと野外フェスにいるキッズみたいなので、
ウエスタンブーツで思い切ってみました。もはや画力勝負。
あとはサイズ感を活かせば、パンツオンパンツもいけるので、それも選択肢に。
同じくレギンスパンツをセットで合わせる、という説もある。
CREDIT
cantate "The Shirt" ¥46,200 (TAX IN)
"ROVING 5G OVER KNIT VEST" ¥49,500 (TAX IN) → ¥34,650 (TAX IN)
cantate "Traveler Bag" ¥198,000 (TAX IN)
コート:私物
ジャンルは分かりません。昔のTUNEみたいだな、と思いました。
でもすごく気に入っています。
それはそうと、レギンスのスタイリングもありましたね。
CREDIT
cantate "The Blazer" ¥231,000 → ¥138,600 (TAX IN)
BLESS "MULTICOLLECTION IV T-SHIRT" ¥20,900 (TAX IN)
アリだと思います。
Tシャツとレギパンのマッチ度と来たらありませんが、
コテコテのブレザーを合わせて相反するスタイリングで。
ビッグサイズのジャケットならもっと抵抗は減るかもしれません。
それこそレディースウェアにあるような、アンニュイな仕上がりです。
スタイリングを組みながら、これはアリなのか、ナシなのか。
ファッションって何???
それくらいになっていましたが、こんな感じに、合わせないはずの洋服、
交わるはずのなかった存在同志がぶつかり合い、一つになる瞬間がある。
正解は人それぞれなので、いやいや、、と言われてしまえばそれまでだが、
そんなことを言われても洋服は洋服。
オールジャンル。
年齢層を問わないこと。
それらも我々、clichéとしてはテーマにしています。
新たなジャンルや文化に触れることで、発見があり、
自分なりに消化することで起こる化学反応を楽しむ。
そのために僕らはいろいろな服装をし、今まで全く興味もなく、
避けていたドレスというジャンルにも挑戦をしているというわけ。
今ではそれも未熟ながら興味津々で、結局好きになってしまっている。
百聞は一見にしかずです。
展示会で話すだけですが、堀切さんは全ての洋服をリアルに通ってきた人だ。
ドレス⇄カジュアル
同じフィールドのようで別世界として今は日常に溶け込んでいるが、
僕ら販売員皆が全部できれば怖いものなんてないなって思うんです。
全て知る必要がある。
全部知りたい。
可能性も興味も尽きない。
こういった思想の洋服やブランドがある以上、選択肢は無限大だ。
cliché 木下