スーツと、外しと、Atto Vannucci

こんにちは。
clichéの橋本です。
clichéでは週に一度、“SUITS DAY”という特別な日があります。
クリースラインをしっかり効かせたパンツ、パリッとしたシャツ、
ネクタイを締め、革靴を履き、ジャケットを羽織って出勤する日。
40歳手前までサラリーマンだった私は、
毎日のようにスーツを着て、ネクタイを締めていました。
でも退職後は、ネクタイを締める機会がぐんと減り、
せいぜいデニムやジャケパンに合わせるくらいで、
ちゃんとスーツに袖を通すことはほとんどなかったんです。
そんな自分にとって、“SUITS DAY”は新鮮で、今では毎週の楽しみのひとつになっています。
入社して早々にスーツは購入しましたが、
実はネクタイだけは私物を使っていて…。
そんな中、ちょうど良いタイミングでAtto Vannucciからネクタイが納品され、
ようやく一本、思いきって購入しました。
今回入荷したのは、すべて7つ折りの“セッテピエゲ”仕様。
スカーフのような柔らかさとVゾーンの立体感が魅力で、
一般的なネクタイとは一線を画す仕上がりです。
手裁断・手縫い・手閂止め——
熟練職人の技術が詰まった、希少なフルハンドメイド。
“Atto Vannucci”らしさを体感できる逸品です。
Atto Vannucci
“ EX) MOD 7 / PANEL BORDER SETTE PIEGHE TIE ”
中でも目を引くのが、PANEL BORDERタイプの新色2種。
私が選んだのは、ネイビーベースにベージュが入ったもの。
(着用スタッフ:173cm)
CREDIT
cantate “Fine Gabardine Suit”(46size)
(着用スタッフ:183cm)
CREDIT
cantate “EX Baby Mohair Suit” (48size)
もう一色は、ブラウンに抹茶のような深いグリーンを効かせた一本です。
別注デザインの魅力は、“見え方の計算”にあります。
ボーダーの幅や高さをミリ単位で調整し、
ジャケットのボタンを留めれば、まるでソリッドタイのように見える。
そしてボタンを外せば、剣先だけにストライプが現れる仕掛け。
首元には無地の静けさ、
胸元から剣先にかけては遊び心のあるリズムを。
一般的なボーダータイとは一線を画す、
「ネクタイの見え方」にこだわった一本です。
Atto Vannucci
“MOD 7 / WOOL SILK SETTE PIEGHE TIE ”
Atto Vannucci
“MOD 7 / FLOWER PRINT SETTE PIEGHE TIE”
柔らかく絹なりが美しい柄物P下にプリントしたシルクタイ。
そしてもう一型は、80’sのアルマーニを彷彿とさせる小紋プリント柄。
落ち着いた色味で、カジュアルにもドレスにも。
ウール×シルクのシャリ感と艶が、ふわりと空気をまとうように美しい。
(着用スタッフ:183cm)
CREDIT
cantate “Whipcord Chinos” (34inch)
全面に花柄が施された、落ち着いたトーンのプリント小紋柄タイ。
カジュアルからドレスまで、シーンを選ばず活躍してくれる一本です。
ウール&シルクの上品な光沢としなやかさが魅力で、
Vゾーンに自然なボリュームが生まれ、立体的な印象に。
そして、前のめりに屈んだとき——
空気に触れて、ふわっと立ち上がる、あの上質な雰囲気。
それは、実際に身に着けてこそ体感できる“余韻”のようなものです。
(着用スタッフ:183cm)
CREDIT
cliché “EX WIDE TROUSERS 〔BLACK〕”
シルク100%で、艶感と柔らかな質感が特徴的なネクタイ。
チョコミントのような、ミント&ブラウンの配色がどこかイタリアらしく、
モダンな印象も感じられる一本です。
たとえばデニムジャケットに合わせて、マカロニウエスタンな気分で。
もちろんスーツに合わせても格好が良いけれど、
「外し」を楽しむスタイリングこそ、このネクタイの真骨頂かもしれません。
色の足し方も絶妙で、意外にもすんなり馴染んでくれる。
思い切って取り入れてみると、コーディネートの幅がグッと広がるんです。
メンズドレスにはルールがある。
でも、その制約の中で、どれだけ遊べるか。
それが大人のおしゃれの楽しさなんじゃないかと思います。
自由度が高くないぶん、ネクタイで個性を出すのは確かに難しい。
だけど、だからこそ―
ネクタイの持つ“力”は、想像以上に大きいんです。
スーツだけじゃない。
ドレスダウンにもしっかり効く、そんな一本。
ようやく手に入れたこのネクタイを、“SUITS DAY”だけじゃなく、
日常の中でも、いろんな着こなしで楽しんでみたいと思います。
cliché 橋本