服の重さは正義。
こんにちは。
clichéの杉村です。
cantateの中では数少ない継続品番。
そして熱狂的な人気を持つアイテム。
それはモヘヤカーディガン。
僕自身、欲しい欲しいと思い続けているものの、
オンシーズンを待たずして早くに完売してしまう。
アメカジが似合う松島さん、
角度を変えて見せてくる木下も所有しているので、
2人に比べてカラーがない僕は埋もれてしまうんじゃないか？
という葛藤があり、購入を思いとどまっていました。
2人が持っているのは、"Stupid Shaggy Cardigan"
= 馬鹿馬鹿しい素材使いのカーディガン
モヘヤといえど、さらっとした上質な質感で、風通りも良い分、
冬だけではなく春、秋も着られる、1年を通して見ても息の長い洋服。
いつも格好を良く着こなしているんだ。
今年もすでに見せつけられて、物欲を掻き立てられている、、
なんて、洋服に関しては学習しない僕じゃないぜ。
cantate
￥137,500 (TAX IN)
23AWは、素材を加えてリリースされました。
昔はカーディガンのことを"ジャケット"と呼んでいたらしく、
そう呼ばれていた時のカーディガンをイメージして作ったそう。
松島さん自身も、ノーカラージャケットのように、アウターのように、
デニムジャケットの上から着用して欲しいと、この仕上がり。
買う前から、すでに新たな着方を与えてくれるカーディガン。
まず周りと被ることが少なく、個性を出せてしまう可能性しかない。
これは、購入のチャンス到来じゃないのか！？
今回も以前と同様に毛足が非常に長い、雰囲気抜群の仕上がりです。
見た目にも重みが感じられ、
店頭に並んでいるとジャケット類と比べても遜色ないようなアウターの面構え。
カラーは季節感のあるCAMELと、待望だった方も多いであろうBLACK。
古着のようなラギットな印象を受けますが、圧倒的な品があるのは、光沢感のおかげ。
着ていくとどんな変化をしていくのかを想像しながら、
秋の日差しに照らされることで、多様な表情を魅せてくれることでしょう。
そんな世の中に出回っているモヘヤカーディガンでは、
まず感じられない重厚感と高級感。
一歩間違えたら野暮ったくなってしまうミックスファッションも、
このカーディガンさえあれば何も考えずに合わせていただいて良い。
以前とは素材の素性も違うので、追加購入を検討するのも大アリ。
前作のモヘヤ 55% / シルク 45%から
今作はモヘヤ 80% / ウール 20%に変更。
世の中に溢れているほとんどはモヘヤ混入率は30%くらい。
あとの70%はアクリルなど化学繊維を混ぜるのが一般的です。
そして松島さんの口から出てびっくりしたのは、
モヘヤの値段はシルクと大差ないという事実。
だからほとんどのブランドは軽く仕上げているんですね。
隣に座った人に迷惑を掛けないよう、毛を抜けづらくするウールを混ぜていますが、
cantateのモヘヤカーディガンには化繊が入り込む隙間はない。
化学繊維のモヘヤに見慣れているせいか、このウールモヘヤの質感が斬新に見えてくる。
さらに、長い毛足には起毛を4回。
一般的には1回。。。
それを4回も行うにはしっかり理由が存在していた。
毛足が出ないのだそう。
ウールの粘り気がすごいので目指している毛足の長さが出てこない。
だから4回も行っている。
そのおかげで見たことない長さの毛足。
毛を引っ張ってもとても抜けづらい編み地が完成している。
(満員電車に乗っても他人に迷惑かけることないぜ！)
シルクモヘヤに比べてすでに毛が逆立ち、
芯にはウールのしっかりとした硬さが感じられるのに、
フワッと空気をはらんだようなラグジュアリーな雰囲気。
先程言ったように重量感があるのですが、表面がベタっとして見えず、
重みの出る秋冬のスタイリングにも気軽に組み込みやすい。
昔、松島さんが言っていた
"カシミヤのセーターを着てるやつはモテる"その一言に近い感情。
つい手を伸ばして触りたくなるような惹きつけられる表情。
そそり立つ毛足は、もはやオーラ。覇王色だと思う。
着ていくほどにもっと毛が立って、毛足が長く育つかのよう。
伸び代まで残しているところが、
古着では味わうことが出来ないcantateだけの醍醐味。
よく見かけるスカスカのカーディガンとは違い、
目が詰まっているので毛量もすごい。
重み＝糸の値段という事実。
カシミヤやモヘヤの軽いセーターが、安くて着やすいから良いよね。
という考えは改めて、一度このカーディガンに袖を通してみて欲しい。
安いもの買いは銭失いだ。
服の重さは正義。
着やすさはパターンの工夫でしか得ることができない。
まじで、価値観変わります。
今まで着ていたのって、なんだったの？って。
CREDIT
cantate "WW Ⅱ T-Back Jacket" ￥66,000 (TAX IN)
cantate "Denim 1955 Trousers" ￥42,900 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Stovepipe" ￥275,000 (TAX IN)
デニムオンデニムに合わせるのは、僕たちからしたら鉄板のスタイル。
お客さまの間でも波に乗っている大戦モデルのトラッカージャケットは、
着丈のバランスが男らしい。
いつもはタックインしかしない木下も、
インナーの裾を出してバランスを取っていました。
INDIGOとCAMELの2色になると奥行きがなくなるけれど、
ちょっとした工夫で見え方がグンと変わるのでぜひ試してみてください。
CREDIT
cantate "Trucker Jacket Inspired by "On the Road"" ￥81,400 (TAX IN)
m's braque "HIGH NECK LONG SLEEVE PULL OVER" ￥37,400 (TAX IN)
m's braque "EASY PANTS" ￥48,400 (TAX IN)
ウォッシュの強いトラッカージャケットをON。
インナーに使っている柄の印象も緩和され、良いまとまり。
カーディガンを引き立てるため、と言わんばかりのスタイリングながら、
他で悪あがきをするのをやめない、木下らしいスタイリングです。
CREDIT
cantate "Garment Dye Crew Neck Pullover" ￥55,000 (TAX IN)
cantate "Thermal L/S Shirt" ￥27,500 (TAX IN)
m's braque "NEW FLAIR PANTS" ￥50,600 (TAX IN)
サイズ感は今までと同じワンサイズですが、
重みが増したことで、厚さも増しているのでノーカラージャケットのような着方が容易に出来る。
デニムに限らず、ラペルのあるジャケットやブルゾン等、
ライトアウターのもう一つ上の羽織りものとして、
レイヤードに大活躍する未来が見えます。
僕はTシャツまで行くとラフになりすぎるので、スウェットでバランスを調整。
生地のギャップが生まれるので、僕はこのほうがしっくり来ていますが、、
CREDIT
cantate "Garment Dye Pants" ￥55,000 (TAX IN)
RIER "ACCESSORIES BLACK LEATHER" ￥80,300 (TAX IN)
AVM "RYTHME 太" ￥110,000 (TAX IN)
木下を見ているとTシャツ合わせもやってみたいと思ってしまった。
ラフなのに、小物使いでこなれ感を出しているというのか、、
真っ黒でまとめずに、程よくベーシックカラーを織り込むのが攻略のキモかもしれない。
CREDIT
cantate "The Shirt" ￥48,400 (TAX IN)
cliché "EX WIDE TROUSERS" ￥30,800 (TAX IN)
Rios of Mercedes "Waxy Kansas" ￥275,000 (TAX IN)
最後にシャツ。
気張らずシンプルに羽織るだけでも十分サマになります。
保温性もアップしているので、秋口にはこれくらいが過ごしやすそう。
木下はスターの休日を意識しているそうですが、
僕は優等生なグランジをテーマに大人らしく。
デニムにスニーカーのミュージシャンさながらなスタイルも良いが、
俺ならこう着る、の選択肢を増やしてくれるサイズ感・品の良さを生かして、
思うままの服装に挑戦してほしいところです。
場面は飛んで、先日YouTubeで服の紹介動画を見ていた時の話をさせてください。
"服に求める1番のポイントは？"
という話題で、僕も考えていたのですが、すぐは答えが出ず。
考えると、難しい質問だなと。
パッと答えられる人がどれだけいるのか。
ぜひ皆さんの大事にしているポイントを聞いてみたいものです。
それから数日が経ち、ふと急な角度で答えが降って来ました。
僕は、何者かになれる服、自信をもらえる服を、
自然と手に取っていることに気づいたんです。
cantateのスカジャン・m's braqueのアロハシャツ・RIERのベスト、
まだまだ他にありますが、どれもキャラの濃い服で、
素ではただの陰キャで人見知りな僕の"鎧"になってくれる服なんだと。
そしてそこに譲れないポイントは、上質さ。
もういい年なので、質は譲れません。
僕にとっての服選びは、日々を彩るための変身出来る服。
テクマクマヤコン、ライダーベルトばりに欠かせない。
服がなければ僕なんてカス同然、試しに街に出たらすぐ逮捕。
このモヘヤカーディガンも、
何者かに変身して非日常を味わうことが出来る服。
手始めに明日は、あのミュージシャンになってみようかな。
会えた時は、シダーヴィレッジ・ナオトって呼んでください。
気持ちだけはパツ金ロン毛でお待ちしております。
cliché 杉村
