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cantateのダウン。

cantateのダウン。

 

ビーズとレザー。

格好が良い。それだけで良い。

ただのパーカー。

その名品のイニシャルは『D』

"FRESH MAN" らしく。

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

cantateから、ブランド初となるダウンジャケットが登場です。

ストリート系か、アウトドア系か。

どんなスタイルで落とし込んでくるのか、想像できませんよね。

 

"超絶いい"ナイロンか?いやでも、”超”がついてもナイロンはナイロン。

正直限界があるだろうし… 

 

 

お、ナイロンですね。ダウンといえば、ナイロン。

しかもブラックとアイボリー系、となると機能性重視で縫製がいい、

めちゃくちゃドレッシーに作ったダウンジャケットってこと?

 

 

むむ、ナイロン...じゃない...

 

 

ほほう。これは、、

 

  

cantate

“Sheep Skin Classic Down Jacket”

¥605,000 (TAX IN)

 

やはり予想の斜め上、シープスキンを使用したダウンジャケット、圧巻です…。

見るからに妖艶かつ艶々しい面構え。触れたくなるモチモチとした肉厚なレザーの正体は、

"エントレフィーノラム”と呼ばれる、大手メゾンでも使われていることで知られるレザーです。

羊のレザーは大きく分けて3種類。

ウールシープ、ヘアーシープとあって、エントレフィーノラムはその中間のレザー。

スペインとフランスの間にある、ピレネー山脈の涼しい高地で飼育されたエントレフィーノ種の仔羊革は、とてもキメが細かく柔らかいと言われ、

イギリスやニュージーランドなどの他産地の羊革と比べ毛が細い為、毛穴が目立ちにくく、銀面が美しいとされています。

銀面がなめらかな為レザーとは思えない美しい表情をし、触るとヌメりがあり、しっとりとしているのが特徴的。

試しに触れてみると、とにかく柔らかく指に吸い付いてくる感覚。

クッションとかにしたら1日中抱いてしまいそうな、、シープスキン…?

と疑うほどの肌触りは、まるで低反発クッション。

  

 

スタイルはクラシック。ダウンといえばコレでしょ、くらいパツっと詰まった凹凸のある面構えに、

すっきりとしたスタンドカラー、スナップボタン、両サイドのポケットを採用したデザイン。

 

今40代くらいの方はドンピシャで、何やら見覚えがあるデザインかもしれませんが、細かく、モダンにアップデートした仕上がりです。

ボックスよりもやや丈は長く、きっちりとしたフィティングに対してゆったりとして見えるサイズバランスを目指し、

ダウンにありがちな着膨れ感を解消した、絶妙なデザインのダウンジャケット。

  

  

ファスナーはYKKのエクセラ、ボタンはイタリアのFIOCCHI製。

鈍い光沢がレザーとの相性抜群。

 

 

また、ダウン製品の大敵、中身が吹き出してしまう悩みですが、cantateのダウンはパーツ毎に剥いで作ることで解消。

通常は形を作った後に上からステッチを入れるのですが、このダウンの場合はそれぞれ独立したパーツ。

前身頃だけで10パーツほど、ポケットを入れたらもっとありますが、それらを1つ1つ繋げるという作り方をしています。

デメリット解消以前に、羊1匹から採れるレザーがとても小さく、約7頭使っているからという理由でもあります。

 

裏地には、今シーズンでも展開しているナイロンシリーズ"Fish-Tail Coat"と同じナイロンを使用し、滑りも良く、快適な気心地を実現。

初めに出てきたナイロン生地は、まさかの裏地だったわけですね。

メインに使うものをダウンの引き立て役にするとは、本当に贅沢。

 

 

ラグラン仕様。

かなりダウンが詰まっているように見えます。

事実かなり詰まっているダウンですが、

ナイロンダウンに比べ、レザーのダウンは膨らみにくいので一般の倍量350gを入れているそう。

レザーは着ていくと膨らみが穏やかになり、柔らかく育っていきます。

そのため着初めはボックスシルエットに見えますが、角が取れて馴染んでいくと、

さらに着心地が良く、フォルムが下に下がって馴染んでいくことかと思います。

 

定番の色を作っても面白くない、とデザイナー:松島さんは言うように、

カラーは紫ベースのLILAC、ミントグリーンベースのCHARDONの2色展開。

 

派手な色かあ、と牽制しがちではありますが、あら不思議。

洋服への馴染みがよく、とても落ち着いて見えるのが魅力ではないでしょうか。

 

レザー製品は毎日着るのも億劫。でもダウンは真冬になれば、毎日必要なくらい。

レザーとダウン、日常では相対した存在ながら、これだけすんなり馴染むと、

気兼ねなく使えてしまえそうな未来が見えますね。

 

サイズ48 (175cm)

サイズ46 (173cm)

 

合わせはベーシックに。濃淡関係なくジーンズ、チノパン、軍パン。

インナーはスウェット、サーマルなどカットソー類のみでも過ごしていただけるくらい、保温性はバッチリ。

 

 

紫、ミントグリーン…。

買い物にいってもピンポイントではなければ手にとらなさそう&家にあっても登場頻度が低そう、

にも関わらず不思議なものですね。絶妙なカラーリングです。

 

やはり現場の僕たちとは全く違う景色を見ている。

おお、まじか!って思わされてしまうのだから、デザイナーというのは本当に尊敬します。

 

CREDIT

cantate “Thermal L/S Shirt” ¥27,500 (TAX IN)

cantate “Fluffy Wide Pants” ¥60,500 (TAX IN)

10eyevan “NO.1 III BR” ¥89,100 (TAX IN)

 

 

CREDIT

cantate “Denim 1955 Trousers” ¥42,900 (TAX IN)

cantate “Ribbon Belt” ¥48,400 (TAX IN)

 

着てみたらなんだかエモい感じになってきたので、代々木公園にいってロケ撮影。

自然に溶け込み、それでいて派手さを感じないのだから不思議です。

 

秋の訪れを感じるとともに、これから先を見越したダウンジャケットという一張羅を。

こういったクラシックな見え方のダウンは、

この先長く付き合うことが容易に想像できるからこそ、さらに魅力的に映ります。

 

ダウンジャケットにダークホース現る。

cantateの初ダウン、ぜひ体感してみてください。

  

  

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cliché 木下

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