“再現”じゃなくて“解釈”。
そりゃ惹かれるよな、と思える一枚です。
無駄のかたち。
世界に一本という価値。
良いリネンシャツは、縫い目まで涼しい。
こんばんは。cantáte 松島です。
今日はデニムの加工について、
少しだけ話そうと思います。
ディテールの見方については、
「誰も教えてくれない、ジーンズの見方」を。
新型のDenim Straight Trousers以外のサイズ選びは、
「どの型にする?どのサイズにする?徹底比較。」を見ていただけるとわかりやすいと思います。
Denim Straight Trousersについては、
「501の話が、なぜ噛み合わないのか?」で触れています。



まず、前提として。
ぼくはサンプルをほとんど買いません。
見本になるものがない状態で作っています。
これ、たぶんけっこう珍しいと思います。
サンプルがあれば参考にもなるし、効率もいい。
でも、どうしてもそれを基準にしてしまう。
そうなると、そこを超える作り方って出てこなくなるんですよね。
どこか、
“間違ってるかもしれない答案をカンニングしてる感じ”。
それが、どうも苦手です。

<cantáte>
”Big Trucker Jacket(GALACTIC WASH)”
COL : GALACTIC BLACK , GALACTIC INDIGO
¥93,500 TAX IN

<cantáte>
"WWⅡ T-Back Jacket (VINTAGE WASH)"
COL : GHOST BLACK , DUSK INDIGO
¥85,800 TAX IN

<cantáte>
"Denim Flare Trousers (VINTAGE WASH)"
COL : GHOST BLACK , DUSK INDIGO
¥68,200 TAX IN

<cantáte>
"Denim Straight Trousers (VINTAGE WASH)"
COL : GHOST BLACK , DUSK INDIGO
¥68,200 TAX IN
今回のギャラクティックジャケットも、
実物を見たことはありませんでした。
なんなら、
ARVAの花岡さんに見せてもらったくらいです。
今の古着の流れというか、
値段と中身が釣り合っていない感じが、ちょっと気になっていて。
ぱっと見は似ているんですけど、
よく見ると少し違う。
ただ、それって作り手の話で、
着る人からすればたぶん同じに見えると思います。
ひとつ言えるのは、
個体差もあると思いますが、
ヴィンテージの方が少し控えめでした。


ここからが本題です。
ぼくにとって、
“加工する”ってけっこう勇気がいることです。
加工しなくても成立するものに、
あえて手を加える。
良くなることもあるけど、
正直、崩れることの方が多い気がする。
だから、
しばらくやっていませんでした。
でも、あるとき気づいたんです。
毎日穿けない人がいる。
色落ちが進まない人がいる。
誰かが穿いたヒゲを、
いいと思う人もいる。
今、この状態が欲しい人がいる。
正直、少し意外でした。
ぼく自身はどちらかというと濃いデニムが好きなので、
あまり想像していなかった。



じゃあ、やってみようかと。
サンプルをなぞるんじゃなくて、
今の感覚で組み直す。
そうやって、
久しぶりに加工のデニムを作りました。




加工って、
“再現”じゃなくて“解釈”。
どこまでやるか。
どこで止めるか。
そのバランスで、
見え方はかなり変わる。
やりすぎると嘘っぽくなるし、
足りないと中途半端になる。
その間を探るのが、
一番難しい。
それでもやる理由があるとしたら、
やっぱり今、欲しい人がいるからだと思います。
昔のぼくは、
加工デニムにあまり興味がありませんでした。
でも今は、
それを選ぶ理由もなんとなくわかる。
目が変わると、
見え方も変わる。
たぶん、そういうものです。
この丁寧に穿き込んだような加工のデニムは、
次のシーズンでは作っていません。
気になる在庫はあと少し。
買ってすぐ着られるこの時期だから、
こういうものに手が伸びるのかもしれませんね。
cantáte 松島 紳