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CLASS 24AW.

CLASS 24AW.

 

 良いシャツに、良いネクタイ。 

メガネは派手なものに限る

実用性と独創性。

大人の階段を登ります。

新人の橋本です。

 

こんにちは。

clichéの木下です。

 

CLASSより、24AWの納品がありました。

 

毎度ワクワクする洋服ばかりで、暑すぎてTシャツにショーツ、

サンダルに逃げがちなスタイルしかしていないと、

 

おい!ファッションサボってんじゃねえぞ!

 

と、後ろからひっぱたかれる気分になります。

もちろん、いい意味ですが。

 

 

・本歌取り (杉本博司)

 

・家具としても使えるオブジェクト (倉又史郎)

→服としても使えるオブジェクト

 

・READY MADE (網膜的絵画の解毒剤) Marcel Duchamp (マルセル・デュシャン)

 

・BOOK OF TEA (岡倉天心)

 

今期のCLASSからお送りされている4つのテーマ。

別に考えずに着て、良ければそれで良し!なんですが、

結局どういう意味だ?と考え込んでしまい、洋服との共通点を探すのに必死。

 

特に正解がなくとも、これはこういう意図があって作られたのかと、

自分なりの解釈が洋服に乗ってくるのも、CLASSの洋服の魅力であり、

それだけで所有者にとって付加価値のあるものになります。

情報なしに見ると、おぉ、、

と、ゴクリとツバを飲んでしまいそうな服...?もありますが、

色々ひっくるめて楽しんでいただきたい1st デリバリー。

 

それでは行ってみましょう。ゴクリ…。

 

“CCEA01UNI B”

“CCEA01UNI C”

¥58,300 (TAX IN)

 

ジャパニーズ・フンドシ。

 

アパレル人生をやっていく中で売ると思っていなかった、日本男児の象徴”フンドシ”。

DORMEUIL社の”ROYAL 11”を使用し、肉厚でボリューミーな生地と違和感のあるデザインに目を惹かれます。

 

DORMEUILに関しては、何度も使用されているのでご周知かと思いますが、

オーダースーツに用いられる生地で、ROYAL 11は上質なピュアウールのみで織られたもの。

ボリュームがあり、重みのありドレープが豊か、打ち込みもしっかりとしている生地です。

 

日本の伝統的な衣類をクラシックでエレガントな生地で再現した、CLASS独自の解釈からなる洋服。

 

ズラしたりしながら個性を出していただける、ただの個性爆発アイテムです。

入り口からごめんなさいってなる方もいると思うので、無理せず、

パッと見で惹かれた方、まずはご試着お待ちしております。

 

着てみた感じ、スカートよりも合わせやすかったし何より抵抗が薄い。

とりあえずいつもの服装に合わせてみる、気軽な感じで良い。

 

“CCEA02UNI A”

¥85,800 (TAX IN)

 

“CCEA02UNI B”

¥63,800 (TAX IN)

 

フンドシと同じ生地を使用したピンストライプと、

縮絨をかけた密度の高いウール素材を使用したグレーのイージーパンツ。

 

過去展開していたイージーパンツの”ARCHIGRAM”を少しいじった新型で、

ウエストのギャザーは内側へと隠し、すっきりとした見え方、

ダブルのように見える裾は、外側に折って縫い付けただけのインサイドアウト。

 

裾にかけてテーパードした美しいシルエットに対し、生地の光沢やドレープがより品の良さを助長。

よく見るとデザインが効いている、なんて表現はよくありますが、

どこもまだやっていないような切り口が新鮮味を煽ってくる、程よく普通じゃないパンツ。

 

“CCEA11UNI A”

¥207,900 (TAX IN)

 

さてお次は、うーん、服?

形は服だなあ。

 

素材はステンレススチール、内側にアルミニウム、フロントに蓮の葉、ウルトラスウェード…。

大好きな親子丼にデミグラスソースをかけたような、洋服界で聞き慣れない響きの素材組み。

 

軍物のライナーのを、廃材で服を表現したかのような。

色々とやべえな!って思う方も多いかもしれませんが、とにかく格好が良いジャケットです。

 

素材の特性上、折り曲げすぎると負荷がかかって穴が空いたりする、

金属疲労も気にしなければいけないようなデリケートな服ではありますが、

それもまた魅力としてボロボロになっていく姿もまた、素材特有の美しさを引き出しています。

 

普段こういった形で見せることのなかった、

素材や原料の新たな一面を感じてください。

 

 

ちなみに冒頭で書いた4つのテーマについてですが、

 

“本歌取り”とは和歌作成の際に用いられる技法のこと。

そういえば大学で習ったような気がしますが...全然覚えていないです。笑

 

本歌取りは、誰もが知る有名な曲に対して、

足す、引くといった何かを取り入れ、新たな歌を作り上げることを言います。

アレンジ、オリジナル、パクリ、脚色など、似た表現は多くあれど、

おそらく皆、意識的にやっていること。

 

このCCEA01UNIのように、

過去展開した”ARCHIGRAM”をアップデートするというのも、

CLASSの中で行われる、セルフ本歌取り。

 

 

お次の“家具として使えるオブジェクト”というのは、

家具ではあるが、アートなのか、家具なのかはっきりしないもの。

数々の家具を手がける、デザイナーの倉又史郎氏が作り出した有名な椅子”ミスブランチ”のように、

洋服なのか、アート作品なのか、どっちとも取れる境界が曖昧なもののことを指します。

 

今回のCCEA11UNI Aはまさにその考えの則っていて、主にアート。時に洋服。

といったメッセージが込められているかのよう。

 

作り上げられた作品が美しく、完成を刺激するものであれば、どの使用目的であってもいい。

もっと一つのものに対して考え、本質を見抜く考え方、でしょうか。

  

 

“READY MADE”、これはBLESSのデニムパンツにも同じ名前がついていますが、

Duchampの和式便器を用いた作品はどこかで見覚えがあるかと思います。

 

READY MADEの意味するところは、主に大量生産されたものに対し脚色を加えること。

便器をアート作品として展示するといったように、量産されたLevi’sの501をいじって、

全く別の使い方として提案する考え方に等しいです。

 

Marcel Duchampの作品”泉”は、たくさんの名だたるアーティストが集う展示にて公開され、

そのえぐい作品に多くの賛否両論を呼んだと言われています。

 

物の価値や、何を持ってして見たものを評価するのか、それは皆それぞれ感性が違います。

僕たちが良い悪いを測ってきたサジも紙一重なように、考え、思考するというメッセージ。

当時えぐいと思われていた考え方も、多くのアーティストに影響を与えています。

何かを変える人、モノは、初めは後ろ指を刺されるのがセオリーなんでしょう。

 

 

 

最後、BOOK OF TEE (茶の本)。

これは僕も買って読みました...が、 

多くは現代語訳じゃないので、バカな僕には全く頭に入ってきませんでした。笑

現代語訳になった最近のものを探して読んでみるも、まあ同じこと。

 

差し込まれる美しい写真と共に、眉間に皺を寄せながら読みましたが、

簡単にまとめると、”日本の美意識”について、茶(茶道)を通して記したもの。

日本にフォーカスした、フンドシをはじめ、デニム素材のモンペなんかもありましたが、

CLASS独自の解釈を施したジャポニズムへの敬意が感じられます。

ちなみにモンペの入荷はありません。

 

それぞれテーマなのでもちろん通づるものがあるのは当たり前ですが、

僕なりに考えられたテーマの意図はこんな感じです。

 

文字にすると、どうなんだと懐疑的になりますが、

洋服に対してここまで考えさせてくれる余地というか(展示会で聞くのにも限界があるので)、

宿題みたく、学生時代に戻ったような気分になれるのはなんだか楽しいものです。

 

記事として残るものなので、比較的エビデンスに沿って書いています故…

そんなの違うよ〜となるかもしれませんが、

100通りくらいの答えがあっても良いのではないでしょうか。

ぜひ、みなさんなりの答えを。

 

僕はもう、ブログを書いているだけで大満足です。

 

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cliché 木下

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